そしてあの空き家にチャンフィーを呼びました。
「おれはお前の提案を受け入れる」チャンフィーは怪訝そうにギルドンを見ました。「お前が欲しがっている四寅剣を盗んでやる」「もしお前ができるのなら、私は仲間を助けよう」「もうひとつある」「なんだ?」
「おまえはおれにいったぞ、死者として生きていると。それは真実ではない。日陰者としていきる俺を見下しやがって闇討ちを食らわせこそこそと生きているだと?その辛さが分かるか?」とギルドンはチャンフィーを怒鳴りました。
チャンフィーは平然と聞いています。
「俺は死んではいない。俺は必死で生きているそして目的のために盗みをした」必死で怒鳴るギルドンをチャンフィーは驚くことも無くむしろ笑みを殺しながらギルドンの顔を見ています。
「もう俺は逃げも隠れもしない。真っ向勝負だ」このセリフは難しくありませんが、意味としては直訳は感情が分かりにくくて、よくよく作品を理解している日本語スーパーの訳はすばらしいです。
「俺はあんたが欲しがっている剣を盗むまであばれてやる、だから泥棒に手を貸してください王子様!!!」怒りで真っ赤な顔になっているギルドンの話を微動だにしないでチャンフィーは笑みを浮かべて聞いていました。
つまり・・・
チャンフィーの思い通りにギルドンが動き始めたということですわな。
根城ではヨンムン団からもらって役人の家の地図をみながら検討会が開かれていました。
盗んで盗んで盗みまくってやる!!!!
ギルドンの決意です。
仲間が少なくなった分
元気に活貧党は動きました。
あっちこっちから盗んだものをあつめて町の真ん中において「盗んだものだ。ありがたくもっていけ!!活貧党」とかいて張り紙をしていました。
ホン大臣はビックリしました、
活貧党といってもただの泥棒だといったのに、町中の役人の家から現金や食べ物、着物がぬすまれるのです。それが全部、町の人に配られるのです。
みんな大喜びで、活貧党はえらい!!!と言を左右にひっくりかえして賛嘆しました。
ホン大臣は「ギルドンがやっていることなのか?」と悩みました。息子ですから、我がの地位が危なくなります。
根城ではスグンが「ほんとうにこれでいいのか?」と ギルドンに聞きました。
「やつらは俺を捕まえるまで仲間を殺さないさ。そしてやつらは俺を捕まえるまで何も出来ないのさ。それからが勝負だ」
豚箱の中のコムたちは活貧党の活躍にひそかに差し入れが増えて大変喜んでいました。
やっと元気になったのです。
そうなると町の人々はあの張り紙を嘘だと言い始めました。信じた俺たちがバカだったというのです。
捕まった人は活貧党だってよ。
ああ、連中は金持ちから盗んで貧乏人に配っているってさ
活貧党はえらいぞ
そういっている人たちの横でギルドンはそれを満足そうに聞いていました。
でもその隣のヤンバンは前と同じく「活貧党はだと?奴らは馬鹿党だ」というのです。
ギルドンは今畜生と思いました。
そのヤンバンがあるく道々ですが足元をコインがコロコロと転がりました。
ヤンバンはそれをみて、ゴホンと咳払いをして周りを見て、そっと拾おうとしました。
そのうしろからギルドンはヤンバンのケツを蹴りました。ヤンバンは道にうつぶせに倒れました。
ふんといいつついい気味だとばかりにギルドンは笑いました。
「彼は馬鹿だといったが俺はそんな事どうでもいのさ」
そういいつつふっきれたようにギルドンは悠々と歩きました。
ノ尚宮はこの一連の騒動をみてギルドンのやっていることに理解できない様子です。彼は狂ったのでしょうかとチャンフィーにききました。
チャンフィーは笑いながら「奴は正気を失ったわけではない」
「本当にあのものが四寅剣を盗むとお思いですか?」
「ギルドンは瞬く間に活貧党を有名にした。このまま息子が活貧党だと知られればホン大臣は困るだろう。ギルドンは父親にけんかを売ったのだ・・」
思い通りです・・・
こちらは空き家のデートを楽しむ?イノクとギルドンです。
このところギルドンはごきげんです。
イノクはちょっとおかんむりでしたが。
「俺を探し回ったりしなかったそうだな。俺はお前が無事でいて欲しい」「仲間が捕まったのに何故たくさん盗みをしたの?危ないわ」「近寄り難いだろ。戦い続けると決意したのだ。これ以上逃げないつもりだ。そしてもうすぐ俺は捕まる」
不安になったイノクはギルドンに何を言って良いのかわかりません。
「俺は死なないぞ。今度は命を引き換えにしない。問題はお前だ。お前は俺を探すだろう。つまりお前が俺を探し出そうとすることだ。それが不安だ。だから俺のそばにいるな。逃げる時は足手まといになる」イノクはギルドンの腕に手を置いていましたがそれをはずしました。
「それでいい、そうやって離れていけ」
「だったらあんたを遠くから離れてみているわ」ギルドンはイノクの顔を見ました。「私は追いかけない、見ているだけ、遠くから・・だったらいい??」「できるのか?」「俺が捕まっても遠くからみているか?矢より早いんだろ?」
イノクは目をつぶってうつむきました。無理に決まっています。「そうだ、そうやって目をつぶっていろ、何も見るな」
イノクが目を開くとギルドンはいません。
私は何をしていたのかしら。
私は目をとじてあなたを見ていなかったわ
こうしていろということは、別れを意味するのですね。
イノクは泣きました。
ホン大臣の部下が報告に来ました。
「都中が活貧党の噂で持ちきりです。どうしましょうか」
「罪人を処刑する準備をせよ」
ホン大臣はコムたちの処刑を決断しました。助けに活貧党が現れるかもしれないと思ったのです。
町中はその話で持ちきりになりました。
さて処刑の時刻になりました。見ていた人たちはチョルチュの事件の時助けてくれた活貧党のメンバーの処刑とききみんな感謝をしながら
見守りました。
しかしホン大臣の思ったような状況になりません。「処刑をしろ」との命令にコムやヨンシは覚悟を決めました。いざ刀が振り落とされる
瞬間・・
ホンギルドン参上!!!
と声がしました。
ホンギルドンは死んだのではなかったの???民衆は口々にいいました。
ホン大臣は息子が現れたことであの日見たらしき人物はやはりギルドンだったと確信しました。生きていてしかも盗賊になっていた・・・
ホン大臣の進退をゆるがす事実です。
「俺はホンギルドン、活貧党の党首だ」
ホン大臣はすぐさま奴をひっとらえよ
と命令しました。
官軍が武器を持ってギルドンを囲みました。
「その前に彼らを解放しろ」
ギルドンは言いました。
「でないと、ここが戦場になるぞ」
ホン大臣が周りを見るとたいまつを持った活貧党の仲間やヨンムン団の剣客たちがずらっとならんでいました。マルニョ、スグン、そしてチャンフィー・・・
「すぐ俺を捕まえよ。そして仲間を解放しろ、父上!!!」
脅しです。ホン判書の息子が泥棒だなんて役人達に示しがつきません。
それで群集がどよめきました。
ホン大臣はここは言いなりになります。
「やつらを解放してあのものを捕らえよ」
息子に一本やられたと思ったホン判書です。
ヨンシたちは解放され、「生きて必ず会おう」という言葉を交わしました。
群衆の中にイノクがいました。まっすぐギルドンを見ていました。
声を出すわけではなし、じっと見ていました。それにチャンフィーが気がつきました。
イノクが見ているのはギルドン・・・
イノクはいつも、ギルドンを見ている・・・
そんなイノクを自分はいつも見ている・・・
イノクの口が動きました。
私は大丈夫よ・・
ギルドンは少し笑いました。
こうして、ホンギルドンは捕まりました。
ひどい拷問のすえ、綱にくくられたまま牢屋に入れられました。苦痛をガマンしているとホン大臣が現れました。
それをみて思い出しました。
子供のころ父に言った言葉です。
「私はなにをしたらいいのですか」
「お前のすることなど無い、だからおまえは何もしないでよい」
またあるときは
「このところ何をしていたのだ?」
「何もしていません」
あるときは
「私はお前に去って欲しい、なぜならお前は私の息子だ。しかし息子とは呼べない。」
またあるときは
「私はお前の父親だ、話をせよ息子よ」
「私は息子ではありません、ご主人様」
そして今日・・
「俺は活貧党の党首 ホンギルドンだ」
ホン大臣はいいました。「それで・・・今までどのように生きてきたのだ?」
「何もしないなどあなたの命令どおりにできませんでした」「お前は私を攻撃する事を選び世間を騒がせたことで私はおまえにお前の役に立たない剣を片付けたかと聞いているのだ」
「私はただ、世の中を変えたかったのです。それは私に何もさせない世界だからです」
「それが義賊か!」「あなたは本当の泥棒は誰か知っているはずだ、ご主人様」「お前の思うようには変わらない 活貧党だと?おまえは金持ちから金を盗んで貧乏人に与える事が世の中を変えることだと思っているのか?」「俺は俺が何を与える事で弱くて貧乏な人たちを救いたかった」「お前のやったことは子供っぽい泥棒だった。それがお前のやった全てだ・・」「私が幼い頃そして息子になりたくて奮闘していた頃あなたが誇りだった、それで私は何をしたら良いのかと訪ねたんだ。しかし今、私はやるべき事は何かと世の中に尋ねている。この世界は私が今から変えてやると決意した・・・」
その夜多くの人たちがギルドンの無事を祈ってロウソクをともしました。
そして手を合わせました。「俺たちは希望をギルドンに表わしているんだ」
ホン大臣が通りがかりました。
止まれといって民衆のロウソクを見ていました。
根城ではこれからどうなるのか、話をしていました。
スグンは「俺たちはあんたが言ったとおり剣を盗む」といいました。
チャンフィーは「私はお前達がギルドンが私にした約束を守ることを信じている」といいました。
マルニョは「ヨンムンの人間が宮中に入り込んでいるのよね」と聞きました。
「ああ」「あんたはホンギルドンを見殺しにしないよね?」とコムが聞きました。
チャンフィーは振り返ってコムを見て「ホン大臣は彼から何かをみつけたいと思っている、そして出来なければ彼を殺すだろう」というとヨンシが「もし、俺たちの党首がまたお前たちのせいで殺されたらヨンムン団をただでは済ませないからな・・」
緊張が走りました。
ウネの家では「お嬢様・・・」と乳母がい言うとウネは思い切って出て行こうとしました。家来がそれを止めにでてきました。ウネはそれでも行くと言うので、そこへウネパパがやってきました。
ウネ!!!と怒っています。
しかし、ギルドンのところへ行くといってききません。しかもギルドンの一味だというと父親を脅しました。そのうえ彼を救うから助けて
というのです・・・ああ・・・娘の恋心はわかりません・・。
ウネは出かけました。
乳母によろしくと大臣は言いました。
さて事の次第をチャンフィーはイノクに教えました。
「ギルドンは宮殿の中に監禁されている。おまえがやったように彼を探して無謀なことをしてないであろうと思っている」
イノクは色々考えた様子で「私はどうしたギルドンを守れるか長く熱心に考えました。それは仲間として彼のそばにいるのであればできる
と思いました。私は行きます。」イノクは席を立って部屋を出ようとしました。チャンフィーは「お前が行かねばならないのか?」とやっ
とのことで声を出しました。「ここにいろ、そして彼のところへ行くな。私がお前を危険から守るから、だから私のそばにいてくれ・・」
イノクは驚いた様子で「私は自分を守れるよ、若君」といいました。「私はギルドンを守ることが出来るわ」鈍感!「いろいろありがとう
」そういって出て行きました。
チャンフィーは哀しくなりました。
さてイニョンはウネのわがままを必死で聞こうとしていますが。なぜギルドンに合いに来たのですか?」「とにかくあわせておねがい」そ
れしかいいません。イニョンは畝が好きなのでしかたなく通す事にしました。
ギルドンを見てウネは大怪我をしているので泣きました。
泣いた所でどうにもなりません
ギルドンはおまえは一線を越えないと思っていた。わがままなお嬢様だ」ギルドンは苦しそうに咳き込みました。「大丈夫?」「これを見
れば大丈夫ではないと分かるだろ」「あなたは生きれるわ。父に言ってここから出してもらうよう頼んでみるわ。父は何でもしてくれるわ
。彼がしないというなら自殺するわ。彼に言ってここから出してもらうわ」「帰れ」「俺のことを案じるなら帰れ、そして二度と来るな。
コムから俺のメッセージを聞かなかったか?帰れ」「コンナになっても私の助けはいらないというのね」「ありがとう、でもいらない」ウネは泣きながら出て行きました。
外ではイニョンがいました。
あの時自分を殴ったのはウネだと気がつきました。あの時ギルドンを助けるためにウネが私を殴ったんだ・・・」イニョンも思わぬ展開に涙しました。
根城ではマルニョが明日宮殿に入れる唯一の日だといいました。
「あの若君がいったわね、四寅剣は王の部屋の中にあるって。もし私が盗めたらヨンムン団が守ってくれるわ」「殺されるなよマルニョ」とスグンがいいました。「もし私が死んでもやりとげるわ」「この方法しかないのか?」「このほうほうしか王の部屋に入る事は出来ない。王の一夜限りの女になるわ」
娼館のメヒャンたちもその話を聞いてショックでした。
王は一夜限りの女を求めて王室の威厳のためにその女を殺すというのです。
もし娼婦が王の好みだったとしても毎月の時には彼の部屋で叩かれるでしょうし、興味がなくなれば殺されます。ましてや王の好みでは無かったなら部屋についたその夜殺されます。
奴らは王の好みではない娼婦を全員ころします。それは王の威厳が損なわれるからよ。とメヒャンが言いました。
それなのにマルニョはいくといいます。メヒャンたちは驚きました。「私は今夜生きて帰って王室の威厳をけがしてやるわ」マルニョは007にでてくる女スパイのようにかっこいいです。
牢屋のギルドンは「今夜お目通りができたら・・」と考えていました。
さて娼館は華やかでした。「宮殿からの迎えがもうすぐ来るわね」「そうよ、後2~3分ぐらいかしら。」
ところがマルニョはあのときの人参商人とであったのです。
人参商人は「人参が三本傷がついていたぞ、どうしてくれるんだ。警察へ行こう」と怒りました。しかしマルニョは逃げようとしましたが
、人参商人が警備員を呼んだので格闘になりマルニョは腕に怪我をしました。
娼館から外に出ようとしてイノクに出会いました。イノクは自分の部屋によんでマルニョの手当てをしました。
「ところで宮殿に忍び込むんですって?」
「そうよ、王のおつきがもうすぐここに来るのよ。でも怪我をしたどうすればいいのかしら」
「宮殿の中に忍び込むのね?ギルドンを助けるため?」
「ギルドンのためにあるものを盗むのよ」
「あるものを盗む?」「四寅剣と呼ばれているわ」
「もしそれを盗めたらギルドンは助かるの?」「ええ、しかし今私は王様の家来と一緒にいくことができない」
「ギルドンは今夜の計画を考えている頃なのにね」「私は宮殿にはいる別の道を考えなければ・・・」「あ・・・あの・・・わた・・わたしがいく」
「え?」
「私が王様のお部屋に家来と一緒に行きます」「私はあんたにさせれないわ、必然的な結果がどうなるかいわなかった?」「いいえ、大丈夫やります。私は見かけはいいし、寅も捕まえたことがあるわ」「イノク!!」「私はこのところずっと考えていたの。ギルドンのそばにいるにはどうすればいいのかって。それはあなたのようにスグンやヨンシやコムたちのように彼と同じことをすることだわ。それが私が行くといった理由よ」
「宮殿はこの世で最も不潔で最も恐ろしい所よ」「大丈夫よ・・・」マルニョはイノクを見て考えました。そしてあたまから足まで見て、準備にかかりました。
続く
