快刀ホンギルドン第10話⑤作戦は着々と
ギルドンのわなにはまったのは人参商人だけではありません。チョルチュもです。といってもこの男がメインです。今持ち合わせのないチョルチュは借用書を書いて、人参を売ってもらおうと思っています。
人参商人にばけたギルドン:「これで売れというのか?私は現金が必要なんだ」
チョルチュ:「その代わり利子をたくさんつけましょうぞ。一日あたり千両です。」「なんだって???え~~~っと・・・・一日あたり利子が千両・・」「今日の分の千両はいますぐお渡しします。ついている時はどんどん儲けるべきです。」
ギルドンは「一万両だ!!!」といったので、チョルチュはビックリしました。
「一日一万両の利子をつけろ!!!」「あまり無茶をいわないでくださいよ・・・」「ならなかった事にする」「待ってください。ちょっと考えさせてください」
・・・
「一ヶ月なら・・清国へいくのに十分持ちこたえるだろう。そして清国で利益は上がる。もし半分でも利子分は入る。合算で儲けた事になるはずだ・・」チョルチュはこうして、借用書にはんこを押しました。
「これで人参は私のものですな」
「一日一万両にそのうえ、もともとの原価10万両・・・忘れるな」とギルドンは言い切ったのです。
チョルチュからの借用書をもらったギルドンは次の作戦に出ます。
つまり・・・
舟を引き止めて清国へいかせないようにするのです。チョルチュは清国へいって人参を売ったお金で借用書にある借金を返す魂胆です。
しかし
ギルドンが舟を出ないようにした分、一日一日と利子が増えていくのです。高利貸しから高利を奪い取る・・ギルドンの作戦は「目には目を」ということでした。
チョルチュは出航する意欲満々で娘たちを舟に移し変えるよう命令しました。
用意が出来次第、天候がよければ出航するというのです。
チョンはあせりました。手を血で真っ赤にしながら縄を切っていたのです。
一方、チャンフィーは弓矢を打ちながら、罪も無い役夫が殺された場面を、罪も無い娘たちが捕らえられて売られる場面を思い出して、いらいらいしていました。
どうすればいいのだ!!!
そのうえ
なぜ嫡子に生まれたら王にならねばならないのだ??
と・・・
ギルドンの質問も・・・チャンフィーにとって答えが出ないで悩んでいました。
「なぜ私はこんなに長く悩まねばならないのか?自身を疑うな・・自身を疑うな・・」
弓矢をやめたところにノ尚宮がやってきました。「ホン大臣が今日会って話しがしたいと言ってきました」。チャンフィーは何事かと思いました。
ホン大臣邸では、ソ大臣も一緒にいました。
ノ尚宮は「私のような商人になにを伺いたいのでしょうか?」と聞きました。
ホン大臣:「清国との爆薬の売買について調べて欲しい」
「警察で調べる事をなぜ私達に頼むのでしょうか?」
するとソ大臣は「われわれより、ヨンムン団のほうが、詳しいだろう?役人はわいろを握らされた件を・・・ウォッホン~~もみ消すのに忙しいのだ」
ホン大臣:「売買の経路についてひそかに調べて欲しい。爆薬の製造元についても調べて欲しい。」
ホン大臣は宮殿での爆破事件以来、犯人を追っているのです。
「調べる手立てなど商団は持っていませんし、お約束できません」
ホン大臣は笑いながら「しかし私はヨンムン団にとって出来ない事はないときいておるぞ」
「では、できる限りお応えできるよういたします。ホン大臣さま」
「はたして彼が考えているとおり彼は私達を扱うことが出来るかしらね」ノ尚宮は帰る道々そう思いました。
「そなたと話しがしたい」
声をかけたのはホン大臣の夫人でありました。
「なにか御用でしょうか奥様」
「あなたはヨンムン団のノ夫人ですね。婚礼の打ち合わせで立ち寄らなければならないとおもっていますの」「ホン大臣のご家族様のことでしたら承知いたしております」
二人の夫人は礼をして分かれました。
ホン大臣は爆薬を持ち込んだのはヨンナム団ではないかと疑っていたが、どのように彼らが反応するか見たかったといいます。どこかでヨンナム団の尻尾が見つかるとホン大臣はどこまでも疑っているのです。
あの時ヨンムン団の荷物の中から爆薬が見つかって爆発した。だから私は疑っているのです、とホン大臣はいいました。
ソ大臣は「それは彼らのものではなかったのですね。ヨンムン団を閉鎖するなど私はいいませんし。しかし、ホンギルドンを捕らえるのを手伝ったのは彼らでありますし。」とソ大臣はヨンムン団を疑う事には反対をします。
しかし、ホン大臣は「だからといって彼らを調査しない理由にはならないですよ」と笑いながらいいました。
ソ大臣:「もしあなたが商団を真実だと思わないしこのような席を設けるならその理由をなぜ私に言ってくださらないのですか?」
「彼らの反応が見たかったのです。それはかなりの策略を張り巡らしている様子なのでしたので」ホン大臣の疑いの目はなかなかはれることはありません。
こちらはノ尚宮です。ヨンムン商団で話し合いをしています。
「ホン大臣は私達を疑っています。我々は慎重に行動しなければなりません。」そういって王子をみました。王子もノ尚宮をみました。「そのためには爆薬の取引は慎重にしなければなりません。チョルチュの船を何事も無く出航させるべきです。」「船はいつ出るのだ?」「ここ一両日中です」「わたしは何事も無く出航する事を予想します」「あの娘たちのことは心配しないで下さい。あなたは多くの民の王になるのです、彼らを守れる唯一の人です。」
チャンフィーはじっと考えていました。自分のやっていることは正しい事なのかどうなのか・・・・
スグンです。親たちの家をあたっています。
「あんたの娘はチョルチュに売られたんだろ?借金のために」「私はあんたのいっていることがわからない。帰ってください」「娘を売ってその態度かよ」「あんたには関係ないから帰ってくれ」「チェッ!!」
他の家にも行きました。
しかしその家はスグンと話しどころか、とっさに追い出したのです。「待ってくれ!!待ってくれ。奥さん奥さん!!」
また別の夫婦を見つけましたが、そちらも逃げました。
しかたなく隠れ家に帰ってギルドンと打ち合わせをしました。「誰も乗ってこないんだ」「つまり無視をしたんだな」「やつらは借金した事をしられたくないんだ。なにかをしたらチョルチュに仕返しされる事を怖がっている」とヨンシ。「娘を売った事を苦痛に思っているんだな」とスグン。
ギルドンは娘たちの首にかけられている鈴を見ました。「もし娘たちの誰かが死んだら無視するかな?」
翌日スグンは娘たちの親の元に再び現れました。「チョルチュに捕まった娘が死んだ。逃げている途中だった。」昨日帰ってくれといった主人の妻は「Yeongsukなの?」と聞いたのです。
つかみ上々!!さすがギルドン。スグンは「自分で確かめに来い。もしそうだったら葬式をしないとな。あんたが出来る最後の愛情だ」といいました。
続く
**********************************************
