朝から目覚めの悪い息子がぼやいた。
「今朝早く、ミケが騒いで起きてしまった。また寝たけど、なんだか、すっきりしない。あんな時間に起されたからだ。」
ミケがハイになって、何を騒いでいたというのだろう?
たまに、うれしいのか、一人でハイになってじゃれている時がある。
それかな???と思った。
息子いわく「どうも・・・雀をとってきたらしい。どこかに死骸があると思う」。
また・・・・・ハンティング・・・本能だから仕方ない・・・・でもね~~~
よく、関東の人は納豆なくしてなんの日本の食卓ぞ??というくらい納豆が日常化しているらしい。
関西の人間にとって、なんであのようなくさった豆をくわねばならないのかと、疑問である。
それと同じく、当然のことのように、生き物をハンティングする猫と同居するには、それを元気な証拠として、うれしく思いミケを賞賛しなければならない・・・のだが。
私達は人間である。ハンティングの本能なんぞない。
しかし、理解をしなくては!と、がんばっているわけだ。
その雀・・・・・廊下にころがっていた。
もはや、死体である。物体である。
むすめの部屋にもっていこうとしたのだろうか、部屋の前にころがっていた。
むすめは、知っているよといった。朝の4時半に、騒がしてくて目が覚めたという。
バタバタという羽の音と、んにゃぁあああという、怪しい猫の声。ピーピーとなく雀のエスオーエス。
またか・・・・・・と、娘は思った。
やがて、雀とミケの格闘の音は、雀の「ぴー・・・・」という一声とともに、終わった、らしい。
一撃を加えて殺した瞬間だったわけだ。
ああ・・・・・・
なんとも、残酷な本能であろうか。
以前、やもりを捕まえて、娘の部屋にやってきた。口をあけた瞬間、やもりはむすめの布団の中に入った。
びっくりして、軍手をはめて、ティッシュをもって、やもりをつかまえ、外へ逃がしたという。
ミケは何が起こったのかわからず、やもりが逃げ込んだ、布団のあたりをきょろきょろと探していた。
かつては、こうもりも捕まえた。部屋の中をふんわりと飛ぶこうもりは、不気味であった。
わけのわからない、物体を(死んでいるので)くわえて来たこともあった。
もぐらだったかもしれない。
ゴキブリも、捕まえて、殺した・・・。
大丈夫か!!ミケ!!といいたかった。
こうして、なんどとなく、私達を野生の世界へいざなってくれたものだ。
雨だというのに、今日も元気でミケは、おでかけをした。

