現在テレビで放映中の原作「がんばっていきまっしょい」を読んだ感想をとどめておきたい。

まず、なぜこれを読みたくなったかというと、このタイトルは、ちょっと首を傾げたが、何でこんな言葉??
という疑問だった。

これは、今でも続く東高の伝統の掛け声だそうだ。(掛け声って言うのかな?)
愛媛県立松山東高校は、東大京大に現役の合格者を出すほどの秀才高である。
なのに、おおらかな校風らしい。

たしかに、私の友人に東高の卒業生がいるが、あっさりしていたり、さっぱりしていたり
それでいてたくましい。男の子も女の子もである。

原作を見てびっくりしたのが、登場人物はフィクションかもしれないが~~学校、地名などの
固有名詞が、そのまま使われているところだ。

H高とはいわず、松山東高校~~であり、
某港~~とはいわず、港山とか梅津寺~~はてまた、興呉島であったり、中島であったり、
ターナー島がでたときには、まったくこれは、漱石の坊ちゃん、その後の生徒達という、
副題がついてもいいのでは?と思った。

「道後温泉」も、「日切り焼」も~~「のなか食堂」も~~~~~
「勝山町」も・・・・

みんな、実際の固有名詞なので、小説を読みながら、観光をしている気分になった。

また、東高の様子だが、学期の初めと終わりにテストがあるというのは、聞いたことがある。

私の卒業した中学も同じく学期の初めと終わりに実力テストがあって、テストで始まりテストで終わるというのが
常だった。

また東高は、夏休みも、たしかに一年生でも~~補習に通っていた。
よく勉強をする。が、クラブ活動も活発である。

運動会のファイヤーストームの話も実際に聞いたことがある。
好きな人に一緒に踊ってくださいって堂々といえるのはこの時らしい。
だから、文化祭より、力は体育祭のほうにはいっている~~などということも聞いたことがある。

さて私をひきつけた魅力のもうひとつに、松山弁である。
「ほうよ、ほうよ」=そうそう
「なにしとるん ほいとのようじゃけんね~~」=なにしてるの?乞食みたいね。
「女子のボート部はないんよ」・・・・この「ないんよ」もさりげなく優しい雰囲気のあることばだ。

それから主人公悦子の家族だ。
口うるさい父親はともかくおばあちゃんのやさしさと度胸と、暖かさは松山そのものだと、感じた。

悦子の将来を考える時、やりたいことをやるのが一番と、理解をしてくれてあたり前の進学先を
選ばずに東京へ出て行く孫娘を応援するのも、ダメだったらいつでも帰っておいでともいわない。
それどころか、「一人前になる前にやめて帰ってきても家には入れんぞ」と、すごい激励をする。

悦子が、卒業して、家を出るとき、反対していた父親は見送りにきた。

「父ちゃん、いってくるけんね」・・・・・

いよいよ、悦子の旅立ちだ。

それも爽やかな旅立ちで・・・・

終わる・・・・・・。