天皇皇后両陛下と戦争

初めて、あのようにお二人が深々と長らくの時間頭を下げられているのを見たような気がした。

バンザイクリフと呼ばれている断崖から何人もの日本人が、捕虜になるのをさけて
飛び降りたという。

その場所で、深々と頭を下げて祈られるご様子に、改めて、戦後という長い時間を感じた。
戦争という、最大の不幸な事実を思った。

両陛下が、朝鮮国籍の犠牲者への慰霊塔へも沖縄の慰霊塔にも赴いたことは、終わってから報道されたことだった。
民族主義や、国粋主義がからむと純粋な気持ちからでた、祈りであったとしても、なにがしかの政治的行為に
利用されかねない、また邪魔されかねないという心配がある。

そんなお気持ちが、お忍びの行動となったのだろう。そう思うと、天皇陛下といっても、宮内庁など役所のいいなりに
行動しているに違いないと言う考えが少し変わってきた。

決して、いいなりではないのだとも、思った。
その真摯な行動に感動をした。元日本兵の人たちや、サイパンで戦争に巻き込まれた人たちに戦争のお話しを聞かれるその真剣で暖かい表情に、どれほど【天皇陛下のため】という一点で、苦しんだであろう人たちにすこしでも慰めになったに違いないと、感じた。

その深く祈られる後姿に、平和を願う両陛下のお気持ちをかいまみたような気がする。

こうした両陛下の行動により、雅子さまが、もっと勇気を出して、ご自分の立場や人生の広がりを自ら感じることができれば、もっとお元気になれるのでは？と思ったりしたが、なかなか、難しい所のようだ。