夫と一緒にホテルに泊まったときの朝ご飯。
ブッフェっていうのかな、私の感覚では
バイキングのほうがピンときます。
好きなものを好きなだけ。
意地汚い私はついついあれこれお皿に
てんこ盛り。
あれ、これ、どんな味? ゲット。
あ、これ、作るの結構面倒なやつだ。ゲット。
あ、これ、買うと結構なお値段だよ。少しだけいっとこか。
いや、もうちょっと。ゲット。
隣にいる夫は夫で、私が絶対選ばないような
フライ系、お肉系をどんどんお皿にのっけています。
テーブルはなかなか壮観なことになっています。
食べ盛りの高校生の子どもでもいるみたいな。
「これ、美味しい、ああ、こっちも。
あとでおかわりしようなな」
なんて、最初はご機嫌だった私ですが
だんだんお腹が苦しくなってきます。
―ー「食べ放題で残すなんて最低、最悪。
行儀悪いにもほどがある」ーー
はい、わかっています。その通り。
で、夫におずおずと訊きます。
「ね、これ、・・・食べてくれる?」
私の食べ残しのお皿を指さします。
おお、と夫は案外簡単に応えてくれて、
「旨いな、これ」なんて頷いたりしながら
食べてくれるのです。
でも後からやっぱり
「あー、食べ過ぎた。もう、昼は要らんな」って
言いながら胃薬を飲んでいたりしてました。
今、小鳥なみの食欲になってしまった私です。
この先、もし、元気になって
バイキングに出かけるなんて日があったとしても
もう、あんな気楽な楽しい食事ではない。
あんな日はもう永遠に来ない。
それだけが今、私が分かっていることです。
それだけです。
なんだかんだ言っても
家で食べるご飯がやっぱり美味しいよねって
言ったりしてたよね。パパ。