翌日、起きると妻は隣に寝ていた。

遅かったから眠いだろうと思い、
妻は寝かしたまま、僕は先に起きた。


しばらくすると妻は起きてきた。

でも、いつもと様子が違かった。


何かボーっとしている妻だった。

何かが変な妻だった。


すごい違和感があった。



この時、妻の携帯を見ようと思った。


なぜ、携帯を見ようと思ったのか今でも分からない。
妻の携帯なんてチェックした事も見ようと思った事も1度も無かったのに。



携帯を見ようと思って、気持ちの中で躊躇した。

本当に見ていいのか迷った。


妻が部屋の外に出て行った。
今だ!って思って手に取ろうとして、もう一度迷った。


やっぱり見てはいけないと思った。
もし、想像通りだったらって怖かった。


でも結局、携帯を見た。


見た時には、もう勢いだけだった思う。
何を考えていたかは分からない。


多分、直前の3日分位しか見ていない。
だけど想像を確信にするメールが何通もあった。


「デートみたいね。」と「人目につかない所で・・・」のメール。

そして帰って来た時間が分かってしまったメール。
「家に着きました。ありがとうございました。」
このメールの送信時間は3時55分くらいだった。


なので、妻が帰ってきたのは4時頃。


この時間に1人で帰らせたのかと思ったのを覚えている。

多分、家の近くまで車で送ってきたんだと思う。
万が一、僕が起きていたらと考えて近くから歩いたのかな。


その後に妻に
「何時に帰ってきたの?」と聞いてみた。

妻の答えは
「2時過ぎだった。」と。

この答えには反論しなかった。


だけど、嘘をついている妻。
何かを隠している妻がいた。