私の隣に.若い女の子が入院していた。
奇遇にも、高校が一緒で私達はすぐ仲良くなった。
妹みたいな感じだった。
彼女は、異常なくらいの潔癖症だった。
まぁ、異常があるから入院するのだが。
そして、寂しがり屋。
シーツ替えの時は、戦いに近い。
とにかく、シワ一つ許せない、シワがあると
ベッドにさえ、近づけないのだ。
だからパニックになる。
私に、シワがある、シワがあると
一生懸命訴えて来るのだか
私が直してあげるのもいや。
看護師さん以外は、彼女の物に触れれなかった。
たぶん、本当はハキハキした、活発なお嬢さん
なんだろうけれど、
神経がたちすぎて、眠る事もままならない為
かなり、強い安定剤を服用していたようで
動作も緩慢、喋り方もとにかく、スロー。
でも、それがやたらかわいらしかった。
それでも、なかなか神経が落ち着かないので
一度、点滴で薬をいれ、ゆっくりと
眠る様にしようと言う事になった。
なにせ、カーテンがないので
主治医との会話は、だだもれ。
彼女は、極端にいやがった、
あれやると、オムツだから絶対イヤ!
オムツ?
つまり、意識が無くなるほど寝てしまうため
尿意を感じないので、点滴の前にオムツを
するらしい。
彼女は、前にもやった事があるらしく、
その時に、恥ずかしかったと後で聞いた。
そりゃ、20歳ソコソコの女の子には
恥ずかしいよね。
主治医とは、長い付き合いらしく、
かなり長い間、押し問答していたが
主治医がおれた。
私なら、どうするかなぁと考えたが
当時私も、若かったので、
オムツはなぁーと、キツイよな。
いまでも、キツイかな。
ん〜でも症状かるくなるなら、つらいの楽に
なるなら、やるかなぁ?
治療の選択肢は、患者にあると
いつも、おもっているが
悩む事ないですか?
私は悩んだ時、あのかわいらしい彼女の
あの時の、光景が目に浮かぶのです。