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ブログを始めたばかりで、まだシステムに慣れていません。
色々お見苦しい箇所があると思いますが、しばらくお許しください。
登場人物
ちわこ 最低賃金パート主婦
娘1号 未婚
娘2号 結婚して一人目を授かる
夫 退職後は一人優雅に過ごしている
「あなたはいつも実家を優先するんだね」
夫にそう言ってから、夫はちわこを無視するようになった。
15年だ。
それ以前にも何かと都合が悪くなる度、夫は無視した。
ある時はひと月。
半年のこともあり、それはもう、何度目かなんて数えきれないくらい無視された。
娘達の進学のことや家のこと、相談したいことは山のようにあるのに、それさえも夫は拒否した。
娘2号が結婚したときですら、夫とは会話らしい会話はしていない。
そうこうしているうちに夫は定年退職。
不本意だったが、ちわこは夫の退職日にご馳走を作って夫に労いの言葉をかけた。
他人のように暮らした15年はあまり長く、修復は無理だと思っていたが、夫からも何かしらのアクションがあるものだ期待した。
だが、夫はちわこの期待する”機会”をぶち壊した。
夫「明日からしばらく出かけるから」
夫はそう言って、大きなスーツケースを抱えて出かけていった。
お互いもう若くはない。
これからのことを話し合う機会や時間が欲しかった。
そのためにも二人で旅行したいとも思っていた。
だが、夫は自分が稼いだ退職金をどう使おうとお前には関係ないと、一人で海外へ行ってしまった。
夫は退職後、自室に閉じ籠って過ごしたり、たまに出かけたり、自由気ままに過ごしている。
働いてもいないのに、そんなお金がどこから出てくるのかちわこにはわからない。
給料も退職金も年金すらも、夫はちわこに教えてくれないからだ。
だったらちわこも、今まで貯めてきたヘソクリのことは絶対に教えてやらない。
築数十年のボロ屋だが、リフォームして見てくれは新しくなった。
嫁に行かないと決めた娘1号と二人で暮らすには十分な家だ。
ちわこは最低賃金のパートだが、娘1号は少ないがそれなりの給料だ。
贅沢しなければ、二人なら暮らしていける。
そう思うと、もう離婚してもいいんじゃないかと思い始めてきた。
離婚が現実に叶うとわかるともう、居ても経ってもいられなくなる。
夫が目の前を通り過ぎるだけで、全神経がトゲトゲしたみたいに苦しくなる。
本気で夫を捨てたいと強く思う。
長くなったので続きはまた……
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