叔父が死んでからもう一年半ほど経つ


叔父は半身麻痺となり

自宅に引き篭もるようになった


やめてたお酒も日に日に増えて

焼酎を朝から晩まで飲んでた


階段から落ちたり、トイレ前で倒れ込んだり、

用意したご飯もこんなもん食えるかって

怒鳴り散らしては叔母を困らせていた


叔母は本当によくやってくれたと思う


あんな叔父は愛想つかれたっておかしくない


離婚したってよかったのに


叔母は最後まで面倒を見た


それがどんな理由で踏ん張れていたかなんて

分からないけどどんな理由であれ

もういいじゃないか、って思う


叔父は苦しんでた


だから自殺した


娘は5人いたけど全員叔父のことを嫌ってた


それも仕方ない


もしかしたら、叔父は殺されたのかもしれない


そんな事もあたしは考えが過ったこともあるけど

もしそうだとしたら

とんでもなく恐ろしいし

あり得なさすぎて考えるのはやめた




一年半経って

あたしの母は実の弟の死を受け入れることが

少しずつできるようになった



叔父が死ぬまでは

叔母たちとの関係は良好だったけど、

叔父が死んでからは一転した


母は叔母たちに弟が殺されたと思ってる


実際は自殺でも

追い詰めたのはあの人たちだから

これは殺人だというのだ



叔父が死んでから母はとにかく

ジェットコースターのように

気分の浮き沈みが激しくて

ついていけない



母の気分の浮き沈みは

あたしも受け継いでいて

高校くらいからそれが顕著に現れるようになった



精神科に通うほどになったのは

大学でアル中で倒れたことがきっかけで

それから療養して回復したし

なんとか就職もした


でも就職して5年後職場が変わって

一人暮らしして

初年度から死を意識し始めた


苦しくて消えたくなった


仕事なんかで追い詰められるなんて

しょーもない人生だと思われるが

あたしはいつも全力でしてしまう


まさにジェットコースターで

時速100㎞以上出しては、

ほぼ0㎞まで落ちて

また100㎞出してって

繰り返してる



乗れば体の揺さぶりで楽しめるものなのに

心の揺さぶりは楽しめない



出来ることは100%でやらなきゃいけない

そうじゃないとあたしは何のためにやってるか

分かんないし

人に認められたい一心で動く


それのどこが悪いんだ?



どうして一生懸命やってるだけなのに

だめなんだ



あたしはそれに絶望する






やり方変えなきゃもたない


そんなの知ってる




そんなのやってる



分かってる



諦めたらいけないのも知ってる



簡単に答えとか

素晴らしい道とか

成功とか奇跡とかそんなの起こらない



知ってるよ



死ぬまでこうかもしれない覚悟しなきゃいけない


どんだけやっても変わらない 変われない


それでも生きる



それが人の道か



苦しみもがいて生きる



そうしなきゃいけないか



楽しいこと見つけよう