冬至が近付くのを、肌で感じるこの時節。
午後五時も回れば陽が落ちて、六時も過ぎた頃にはすっかり夜で。


暗くなった外の景色に時計を確認し、まだ宵の口である事を知って得した気分になったりする。


夏には夏でまだまだ明るい空に浮かれたりするのだから、結局のところどちらにしても最近は楽しい。

日が長いのも、短いのも。


今年の夏は暑かった、なんて。
もう、意識しないと思い出せない。

季節の移ろいはこんなにも過去を希薄にするのかと、時間の流れとそれに従順な自分に驚く。
毎日代わり映えのしない日々を過ごしている気がするのに、毎日が取り換えの効かない1日だということも。


でも、そんな薄情な私だからこそ、めぐる季節を飽きる事なく楽しめるのかな。
もう何十回目のこの日、この季節も。

初めましての顔で、ワクワクしたりする。


『あの頃』は、思いもよらなかったけど。
今は、今で。
まだまだ立ち直れないままなりに、前を向けて明日を怖がらずにいられるのが嬉しい。

毎晩眠れなかったこと。
朝が怖くて辛くて、死にそうだったこと。

何年も経って、ようやく少しずつ紐解ける気がする。


ヘンテコな相棒をつれて、古い町に旅に出て。


写真を撮って、遊んだりして。


困った事に私の病気は、自分で全容が把握できない。
元々、自分を確かに把握することなんて、出来ないのかもしれないけれど。

それでも一度リセットされたような身体は、突然思いもよらないバグを起こす。
何が出来て、何が出来ないのか。

培ってきた感覚もアテにならない現状なので、動いたり倒れたり日々どちらかに振れがちで。


持ち前の見栄っ張りで外に出て普通を装った翌日は、食事も取れずにいたりもする。
でも、そんな事を書けるようになってきたのも、少しずつだけど、今の自分を受け入れられてきたのかもしれない。


今日も病院帰り、空腹を忘れた体にカフェオレを流し込んでみる。


元気か元気じゃないか、と聞かれたら。

多分、元気ではないのだとは思うけど。

それでも気持ちは元気だったりもするし、何を基準にしたらいいのか分からなくなったりもしたけど。

結局、自分を基準にする事にしてみた。


世間とはズレていて、社会からはみ出しているかも知れないけれど。
私は私にしかなれなくて、私は私にしか生きられないようなので。


明日の私がどんなかなんて、さっぱり想像もつかないけれど。


こんな私にも居場所があるくらい、世界はどうやら広いようだ。

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