変わる世界の片隅で。

あの空梅雨はなんだったのかと思うくらい、天気のすぐれない日が続いている。

立秋も過ぎてしまって、一雨ごとに夏が終わっていくようで。

風の匂いに、少し寂しさを感じたりして。

気付けば野の花も、秋の花に移ろい始めている。

そう言えばもう、八月も半ばになろうという。

長野の夏休みは七月の終わりからお盆までの短い期間だったので、子供の頃は夏といえば八月だった。

でもこうしてゆっくり季節の移ろいを眺めてみると、もう晩夏なのだとしみじみ思う。

夏の思い出はいくつ作れただろうか？

ふと、川の向こう。

どこからも入れないような場所に、黄色の絨毯を見つけた。

あれはなんの花なのか。

あそこにはどうやって行けるのか。

しばらく眺めてみたけれど、その答えは出ないまま。

そう言えば、今年はひまわり畑を見ていない。

ひまわりは好き。

夏の、全部を受け止めるような、その花が好き。

あの花が項垂れてしまう前に、見に行けたらいいな。

夏は、今日もまた過ぎて。

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