映画を観に行ってきました。

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岡谷、スカラ座で2週間限定の上映。
『ターシャ・テューダー 静かな水の物語』


この八ヶ岳に住んでいると、色々な場所でターシャの本に出会います。
カフェで、ペンションで、雑貨屋で、ハーブショップで。

そこで知った印象は、『英国式庭園とスローライフの母』。
映画を観るまで、実は絵本作家であることを知りませんでした。

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アメリカの自然豊かな田舎で、古い農家を模した家を建てそこで豊かな生活を営んでいたターシャ。

彼女の亡くなるまでの、四季の生活。
それが描かれた、観ているだけで癒されるようなドキュメンタリー映画。


ターシャに憧れる人が集まるのも分かるくらい、その景色は八ヶ岳の風景にどこか似ていました。

穏やかな季節と時間の流れ。
優しくも厳しい自然と、それに感謝して生きるターシャの生き様に共感して憧れる人達は多い。

受け取るもの、考えさせられることが多い映画でした。

豊かさとは何か?
スローライフとは?

ものに溢れた、豊かな暮らし?
お金に困らないのが、豊かな暮らし?
溢れる自然に囲まれた、豊かな暮らし?

18世紀に憧れて、当時の生活を真似て暮らしていたと言うターシャ。
スローライフとは言うけれど、水も電気も最低限にしか整っていない場所で蝋燭までも手作りしている。

家事をし、絵を描き、子供を育て、途方も無いガーデニングをこなし。
展覧会に出せるほどの人形を作り、洋服も手作りする。

ガスや電気、家電に頼らない手仕事の世界。
スローライフとは言うけれど、寝る間も惜しまねばその暮らしは整わないのではないか?
実際、ずっと手を動かしていたと言うターシャ。

家事の多くを家電に任せ、少しでも楽をする現代の暮らし。
勿論そこには、犠牲になるものもある。
その最たる悲劇は原発事故だし、それ以降のソーラーパネル建設ラッシュで削り取られて行く山肌や流し込まれる強い除草剤は『エコな電気』とは程遠い産物だ。

勿論その前の火力発電の時代は、大気汚染と言う大きな課題があった。
そうでなくとも江戸時代、薪に頼っていた頃の山は刈りつくされて裸になっていたとも聞く。
自然共に生きると言う事は、時としてそう言うことでもある。


手仕事で忙しく暮らす『スローライフ』と、科学に頼り余暇を持てる『スローライフ』。

どちらが良いとか、たぶんなくて。

できる限りのいいとこ取りで、生きて行けたらきっと素敵なんだと思う。


もし将来、賢いロボット達が沢山生まれて。
人間の代わりに、沢山のことをしてくれるようになったら。

その時こそ、ロボット達ができないような効率的ではない無駄な暮らし…スローライフが、できるのかもしれない。
例えば、猫を抱いて暖炉の前で紅茶を飲みながら本を読むだとか。

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世界は停滞しない。
ゆっくり生きるのは、人間だけのきっと特権。

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