母の日のカーネーションを買うお客さんが、列をなす花屋さんで。

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高校生くらいの男子二人が、菊の花束を持って並んでいた。
レジで用途を尋ねられ母の日の贈り物であると言う二人に、菊の花の意味と使われ方を説明する店員さんと花を選びに戻る二人を見ていた。
花を贈る、と言うのは最もシンプルな贈り物である気がしている。
お祝いに花。
西洋東洋を問わず、発祥さえ遡るのが難しい習慣だと思う。
けれどそんな習慣だからこそ、花の意味や気遣いなんかは改めて説明されることも少ないのかもしれない。
綺麗だから、と、菊の花束を母の日に選んだ彼らに他意はないのだろうけど、貰った方はやはり困惑するだろうし、相手によっては怒ることもあるだろう。
だからこそ分かりやすく『母の日にはカーネーション』と銘打ったキャンペーンでさえ、花の名前が分からない人達にはまだ届かないのが現実なんだろう。
花を貰うのは嬉しいけれど、やはり困惑する時もある。
昔GWに会った男性に、赤いカーネーションのフラワーアレンジメントを貰って内心苦笑したのを思い出した。
きっと彼も花屋の店先に並んだそれが目に付いて、単純に可愛いと思って買ってきてくれたんだろうとは思うけど。
でも菊の花束でなかっただけ、良かったのかも知れないな。
花を贈ると言うのはあまりにもオーソドックスすぎて、実は怪我をしやすいのかも知れない。
少なくとも最低限の意味のある花の用途と、相手の好きな花くらいは知って贈った方がたぶんいい。
そして一抱えもある大きな花束は、見栄えはするけど入れる花瓶や飾る場所に困るだとか。
(例えば独り暮らしのアパート住まいの若い女性が、大きな花瓶を持っている事は稀な気がする)
あまりにもオーソドックスな花を贈ると言う行為だからこそ、そこに贈る人のセンスや気遣いや相手を想う思慮深さなんかが現れてしまうのかも知れない。
その答えは贈る相手によるのだろうけれど。
私なら、コップに挿せるくらいが丁度いい。
小さな花束。
それとも、薔薇やガーベラの花一輪。
自分がそうだからか、贈る時もそんな風かそのまま飾れるコンパクトなフラワーアレンジメントの籠なんかを選ぶことが多い。
何を贈ろうか迷う時、花を贈れるような人になりたい。
オーソドックスだからこそ、それを軽くこなせるような人になりたい。
花の彩る季節だから。
私も、そんな人になれたらいいな。
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