そこは、秘密の屋根裏部屋だから。
次はいつ行こうか。

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敢えて、名前は語らずに。
やっと見つけた、素敵なお店。
道からは一見、見逃してしまうような入り口。
今でさえそうだけど、緑が茂ればもっと隠れてしまうんじゃないかしら。
蔵を改装した、重厚な壁。
薄い硝子の木の引き戸。
入り口を潜れば、まるで別世界。
メインはカレー。
それから、珈琲とケーキ。
辛さを抑えたカレーは、お好みでテーブルの調味料を足す仕掛け。
ケーキはタルト、パイ、ガトーショコラが主な仕立て。
木苺と胡桃のタルトも、レモンクリームパイも、私の好物。
選ぶなんて、そんな野暮なことは出来っこない。
二階の本棚には、手塚治虫先生の本がずらりと背表紙を揃えている。
子供の頃、読んだきりの火の鳥や、アドルフに告ぐ、そして奇子。
大人になった今の私は、どんな風に読むだろう。
ソファはレトロな佇まい。
座り心地はふかふかで、珈琲と本さえあればいつまでも過ごせてしまう。
今は夕方までの営業だけど、本当は時を忘れて微睡みたい。
階下で鳴り響く、レコードの音楽。
天井に飽和して、私を包む。
奥には随分広いテーブルもあったけど、何人もでやってきて各々本を読み漁るのも良いかもしれない。
そんな、下諏訪の隠れ家カフェ。
次はいつ行こうか。
どの本を読もうか。
午後のひととき、私はここの一部になる。
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