珈琲の味が、ようやく分かるようになってきた気がする。
未だ、豆の種類は分からないけれど。
酸味が強いとか、苦味が深いとか。

それから、好きとか、嫌いとか。

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知らない街を歩く時。
目的地まで最短ルートで行く事も、スマホのおかげで随分容易になった。
ましてや車で動いてしまえば、脇目も振らず進んでしまう。

けれど車を置いて歩く楽しみを、最近は覚えた。
目的地だけ見ていたら、見逃してしまうような細い路地とか。
車のは入れない、高架の下。

公園を横切って、軒下を潜り抜けて。

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シャッターの上。
歩いていなければ。
見上げなければ。

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きっと、容易く見逃した。

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枯れた蔦に隠された、古い喫茶店。
岩村田と言う町にある、ピエトロさん。

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通りから一本、暗いトンネルを抜けた場所にある隠れ家のような喫茶店。

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染み付いた、珈琲と煙草の匂い。
壁もカーテンも、すっかりその色に染まって。

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傍に並んだピーターラビットのジグソーパズルは、すっかり色褪せて脂の色。

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椅子と、テーブル。
ランプと、窓辺。
お湯のわく、温かな音。

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ブレンドコーヒーと、シェルの形のお砂糖入れ。

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新聞を読む老店主の後ろには、いくつもの洒落たカップが並んでいた。

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金色のスプーンで、お砂糖をかき混ぜる。

このお店の珈琲は、どこかナッツのような香ばしさがあった。


やわらかな午後に、珈琲を一杯。
贅沢な時間を飲み干すのには、お似合いの喫茶店。

旅の途中、金色の午後。
珈琲の香りと、やわらかな湯気。

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