一月の終わりから二月の初めは、毎年一番寒くなる時期。
暦の上では立春が迫ってきているけれど、きっと夜明け前みたいに、今が一番冬の底。
けれど今年は雪も少ないし、悴む指先で洗濯物を抱えても、庭に出ると陽射しが驚くほど柔らかい。
ぽかぽか陽気とわんこに誘われ、冬の朝のお散歩へ。
朝の光はそうでなくても前向きなので、何だか元気な気がしてしまう。
朝は弱い私だけど、季節の混ざり出したマーブル色の風は心地いい。
地面には、氷の華。
朝のいっとき、光に融けてしまう前にしか咲かない華。
触ったらあっという間に溶けてしまうから、そっと見守るだけ。
雪の重さで平らになった草の上は、ふかふか柔らかくて歩きやすい。
春を待つ柔らかな葉の上に、冬の妖精が羽根を休めているようで。
春が待ち遠しくて、一足先に咲いたのか。
それとも秋の忘れ物?
雪の下で俯いていた花も、最近の日差しで随分顔を上げたよう。

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