三度の飯より、お茶が好き。
紅茶が好き、珈琲が好き。
デニッシュパンが好き。
ミルクパンが好き。
スコーンはもっと好き。
ジャムが好き。
クリームが好き。
クロテッドクリームが大好き。
チョコレートが好き。
キャラメルが好き。
苺が好き、梨が好き、蜜柑が好き。
焼いた林檎のお菓子も好き。
喫茶店が好き。
カフェが好き。
木のテーブルのぬくもりが好き。
カウンター席の並んだ椅子が好き。
窓の外は雪景色。
暖かい店内で、窓辺の席で。
お昼ご飯の代わりの、ティータイム。
とびきり贅沢な時間。
どんなに気分が乗らなくたって、自分をご機嫌にする魔法は持っていたい。
誰かと喧嘩した時も、何かがうまくいかない時も。
ポットから注ぐ、紅茶の湯気と。
音を立てて沈む砂糖の塊。
紅茶に溶けて、ぐずぐずと溶けてく砂糖のように、気持ちも一緒に解けるように。
窓の外は、雪景色。
紅茶を飲んだら、きっと溶ける。
お腹の底に溜まってた、ぐずぐずした気持ちもきっと。
だから紅茶を、もう一杯。
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