さてはて、諏訪大社の御柱祭。

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上社山出し、下社山出しと無事に過ぎてようやく半分が終わりましたね。
熱気渦巻く春の諏訪も、一旦は落ち着きを取り戻します。
私もしっかり追い掛けた訳ですが…
ここに書ききれなかった、こぼれ話を幾ばくか。
御柱のメインの見所は私のブログも含め沢山の方が紹介されていますし、何よりテレビ放映などもされますが。
氏子として中にいなければ見られない、そんな一場面もあったりするのです。
例えばこんな、細い道。
両側に家が立ち並ぶ場所で、V字のメドデコを絶妙な角度で保ったまま進む御柱。
当然これだけの人数が乗ったメドデコは重く、左右に繋いだ綱の加減の息が合わなければこの角度は保てません。
正に、皆の力を一つにしなければならない、テレビには映らない難所なのです。
また、中にはこんな街中での一コマも。
難所はひとつじゃありません。
こんな細かい調整と加減も、実は手に汗握る見所なのです。
そしてそんな難所でモタモタしていると、後ろの御柱がやって来ます。
前が詰まって動かなくなると、御柱の周りを囲む『梃子』と言う棒を持った『梃子衆』が前の御柱を煽りに走ります!
(綱があるため前の御柱までは100m以上あるので、そこを全力ダッシュして行く様も見ものです)
それがやって来ると、前の御柱の梃子衆も黙ってはいません。
わーっ!と煽って押してくる後ろの梃子衆を、前の御柱の梃子衆がこれまたわーっと押し返します。
丁度間にいた私、巻き込まれながら動画を撮りました(笑)
昔は、本当に喧嘩になって怪我や何やら大変だったそう。
(前回の御柱でも、服をビリビリにされた人を見たような…)
武器になるので、『梃子』は腰より上に上げてはいけないルールもあるのだとか。
でも今は皆さん紳士的。
形式的に揉み合いはしてますが、笑顔ですね(笑)
いつ起こるか分からないので、これも偶然遭遇しないとテレビにも映らない見所です。
そして諏訪地方は、工業の街です。
沢山の工場が軒を連ねていますが、御柱ともなれば工場のラインすら止まる!
それが、他地方の方には驚かれたりしますね。
勿論、学校なんかもお休みです。
みんな氏子で参加しますし、御柱の通る道は封鎖されますし、学校や会社どころでは無いのですね。
とは言え、勿論サービス業を中心に働いている方々もいらっしゃいます。
今回、プロ根性を見た一コマがこちら。
御柱の最初の難所で、御柱が大歓声と共に通り過ぎたその一瞬!
すかさずスルリとポストに郵便物を回収に来た、郵便屋さんです。
プロ根性を、しかと見せ付けられた一コマでした。
テレビで見るのもいいけれど、参加しないと見られないこんなシーン、あれやこれ。
御柱の楽しみ方は、色々あると思います。
そして最後に…
さながら、大蛇の過ぎ去った後のように。
八本の軌跡が、アスファルトに刻まれています。
雨に流されながらも、暫くはこの跡も残っています。
勇壮な祭の軌跡を、こんな所で感じてみるのも良いかも知れません。
五月まで、穏やかに里曳きを待つ御柱。
諏訪湖畔の桜がここ数日の暖かさで満開になって、川沿いの桜並木がまるで桜の天井のようでした。
徐々に八ヶ岳に近づいて来る、桜前線。
例年通りなら、五月頭まで山の方では桜が楽しめます。
七年に一度しかないこの春に、良かったら訪れてみて下さいね。
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