五年前のあの日、私は会社で突然の揺れに驚いていました。

あれから五年、変わらぬものも変わったものも、同じだけ時間が進みました。


あの日があったから、失ったものもあれば得たものもあります。
それが良かったとか悪かったとか、そう言う話は抜きにして。

あれはひとつの、大きなきっかけだったのだと思います。


あの地震で一つ、大きな教訓として得たこと。

それは、変わらぬものは無いと言う当たり前のこと。


いつか訪れてみたい、古い街があったとして。
変わらぬ街並みは、永劫そこにある訳ではない。

だから、行きたい場所や会いたい人。
あるなら、いるなら、動くことも大切なのだと思います。


何が大切かなんて、人によって全然違うけれど。


地震から五年。
そして病気をして一年。

ある意味自分の人生に、大地震が来た私。

生活と人生の基盤がグラグラになって、大きなものも失ったけど、得たものも沢山あって。


丁度節目のこの日に、私もまた人生の節目を迎えました。

ずっと引きずっていた過去にお別れをして、ずっと迷っていた未来を選びました。

変わること、進むことが怖かった。
できればずっと、変わらぬ日常を過ごしていたかった。

だけど変わらぬものなんてどこにもなくて、変わらないと信じていた私だけがただ変わり行く現実の中で立っていられなかった。

それでもまた立ち上がれると、手を差し伸べてくれる人達がいるから。


今日から、昨日までと違う人生が始まります。

後悔しても反省しても、先にしか進めない人生だから。

せめてここにある、しあわせは大切に。


大切なものを、大切にして生きていけたらきっとしあわせ。