ファストフード店で出てくる、ティーバッグが漬け込まれたミルクティーが納得いかない。
ファストフード店に美味しい紅茶を求める前提が間違いだと言う話はおいといて、ミルク色に染まったティーバッグを引き揚げると気分が澱むのです。
茶葉が開く前にミルクを入れるとコーティングされて茶葉が開かず味も落ちるし、入れっぱなしのティーバッグからエグミが抽出されてゆくのもいただけない。
かと言ってティーバッグを引き揚げた所でびしょ濡れのそれを置く場所なんてテーブルの上には無く、納得いかない気持ちで渋みが増して行くミルクティーで流し込むサンドイッチ。
少し待つくらいなら構わないから、せめてティーバッグを入れっぱなしで出すのはやめてくれないものかと思いながら、結局ミルクティーをいつも注文してしまう。
そう言えば映画館でも、ポップコーンのお供はミルクティー。
例えば私は好きな小説はありますが、それは小説という膨大なカテゴリの中で言えばごく一部に限ります。
漫画も好きで色んなジャンルは読むけれど私にとって面白くなければ読むのをやめるし、音楽は人生に欠かせないけど好きじゃない音楽なんて聴くに耐えない。
けれど眉をしかめながらも決して飲むのをやめない紅茶だけは、ほんとうに好きなのかなと思います。
美味しい紅茶の淹れ方を読んで、美味しい紅茶が恋しくなりました。
『ミルク色に染まる冬の峠は、心配せずとも春を連れてくる』
そう歌ったのは、チリヌルヲワカ。
春になったら峠を越えて、あの紅茶のお店に行こうかな。