【馥郁】ふくいく
良い香りの漂うさま。
「馥郁とした梅の香り」など。
語彙が豊かな方ではありませんが、時折普段使い慣れない言葉を思い出す事があります。
同じ意味の言葉は他にあっても、その状態に相応しい言葉はこちら!と、無意識のワタシが脳からつまみ出してくるようです。
私はお酒はほとんど嗜みませんが、お酒の香りが好きです。
特にウィスキーや日本酒は、飲めもしないのに香りだけ嗅いでいたいほど。
ウィスキーの樽なんて、ウットリします。
日本酒って、あんなに甘い香りなのに何故舐めると辛いんでしょう。
そんな香りと、チョコレートやケーキの中に入っている時だけ難無くお酒を味わえる私が、これは一番好き!と思っているのがこちらの日本酒。
もっと綺麗な青色の瓶に入ったものもあるのですが、実用に重きを置いたので紙のワンカップで失礼します。
エコは大事。
日本酒通な方なら、真澄と言えばピンと来る方もいらっしゃるかも知れませんね。
それほど有名で、かつ歴史に名を刻む日本酒です。
真澄の酒蔵から生まれた七号酵母は、現在の日本酒の酒蔵の6割で使われているそう。
沢山の酒蔵がある諏訪地方ですが、その中で私が一番香りが好きなのが真澄です。
飲まないのに何に使うかと言えば料理が筆頭でしょうが、私の一番お気に入りの使い方は『入浴剤』。
お酒を飲まれる方からしたら勿体無い!と言われそうですが、日本酒は美肌に良いとそちらの方面でもお墨付き。
家庭用の浴槽に、ワンカップでいいそうです。
…正直、有名女優もやっている!などとメディアで取り上げられたりもしていますが、やるかどうかは自分基準ですよね。
実際美肌効果があるかどうかは、検証データを取らない以上「そんな気がする」止まりですし。
まして、個人差も含めたら真偽のほどなんて。
なので、私がこれをやる理由は単純に「香りが好きだから」一択です。
他の日本酒でも楽しめるのですが、少し奮発したくなるような、気分の良い日の仕上げに『真澄』。
お湯に入れた瞬間、香り立つ華やかさにはっきりと違いを感じます。
それは正に、馥郁と表現したくなるような。
世の中、多種多様な入浴剤が市場に並んでいます。
効能から香り、色や使い心地も選び放題溢れていますが。
ごくごくたまに。
飲めない私が、日々のささやかな幸せに祝杯を上げたくなる日なんかに。
ちょっとした贅沢、真澄の湯。