いるんでしょう? | 続・阿蘇の国のアリス
「今、聞こえた?
アリスがなにかいったよね」

「うん、聞こえた。
私がハチミツたべたから」


「昨夜は寝返りする音も
聞こえたもんね」

「うん、聞いた。
ベッドでアリスの話しを
していたとき...」


「この前は、寝息とため息、
ポテトチップスをたべる音まで
聞いた...アリスはまだ
ここにいるね」

「アッちゃん、いるんでしょう?」

「いるよ」


「やっぱりいたんだ♪」


「ママから
離れられるわけないでしょう」


「夢なら覚めてほしくないな」


それまで
当たり前のように
そばにいたので
肉体がなくなってしまった
ということはやはり
とてもさびしいものです。


しかしその一方で、
彼女の姿が、
ますます、いやむしろ
生きていたときよりも
鮮やかになっているのを
感じます。

それが魂というもの
なのかもしれません。


ぼくとアリスは
魂でつながって、
実際に今も一緒に
生きているのです。