最後の敵 | 続・阿蘇の国のアリス
「ハァ、ハァ、もう一度、
歩けるようになるんだ...ハァ、ハァ」


「...ビール出たよ、ハァ、ハァ」


「バースくんが力をくれたね」

「うん、私と一緒に生きてる...ハァ、ハァ」


月廻り公園


「もしもし、ジュジュかあさん♪
山康であか牛丼たべましょう!」






「ぼくもたべたい!」


「ジュジュくん、入れないもん...」


あか牛丼にはとても満足でした。


希少なイチボに
半熟玉子とオリジナルの辛みそを
絡めながら口に運べば、
旨味が押し寄せてきます。


「もう手がとまらなくなっちゃった」


窓のむこうには
白銀の阿蘇高岳がそびえていました。


昼食が済むと、もう
ジュジュくんファミリーと
お別れでした。

「またすぐ来るから...」


「知ってる、ウー」


「またね、アリスちゃん」


「帰らないで~♪」


「...バイバイ劇場やってる」


私たちは整体へ...。


「ママもパパも強くなっています」


道の駅阿蘇

「にせモンに餌、買ってあげないと...」


「ぼくは本物♪」


「私とパパのでしょう...」


「にせモンは、これしかないか...」


会社に行く途中、
イケメン店長ファミリーと
会いました。

「アリス、えらいぞ!」




にせモンのデスク


「にせモンファンの皆様、
明けましておめでとうございます♪」


「おいしい?」


「...うん」


「ねぇアリス、
今度ぼくにこっそり
馬刺し分けてくれない」

「いいよ」


「ぼくのパワーをあげる!」


暗闇の回廊の先に
わずかな明かりが
見えてきました。

私の誕生日...、最後の敵が近い。

私は奥歯をかみしめ、
敵からの攻撃にそなえました。