オーナメント | 続・阿蘇の国のアリス
今から病院にいくの...


きのうから、
立てないし、歩けないし...


おまけに...


せっかくママが作ってくれた
アリスご飯も入らなかったから。

「チッ...パパ、入れすぎ」


「ごめんね、ママ。パパ、連れていって」




私はいったい
どうしちゃったんだろう。


また初めのころにもどりたい。


「さあ、ランチがすんだら、病院。
先生に生き返らせてもらおう!」


アリス、聞いていますか?

ぼくは、アリスとまた
話せるのがたのしみでなりません。


だけど、
こういう関係を
世のなかの人たちは
なんていうのかな。


ぼくたちにとっては、
ぜんぜん不思議ではないけれど。

ぼくは人間だけど、きみは犬。


でも、種のちがいなんて、
ぼくたちのあいだでは
関係ないのかもしれない。


病院から帰ったら、
また、たくさん話そう。


ぼくはなにもして
あげられないけど、

アリスの気もちをきいて、
じっとそばにいてあげることはできる。


負けるなとも、
がんばれともいわない。

いや、いうか。

つらかったら、
泣いても怒っても、
とり乱してもいい...

その相手はずっとぼくがする。


だから、もう一度。

...いや、何度でも。

「リラちゃんママさん、今度見つけてね♪」