魔法の酵素 | 続・阿蘇の国のアリス


「ク~ル、ク~ル♪」


「今ね、うぶやま牧場で
ヨーグルトを飲んでいるところ」


「結構おいしい」


「たくさん飲みなさい♪」


「モウ、飲めましえ~ん」


「...でね、今から酵素に入るの。
私じゃなくて、ママとパパがね」


「私は歩いて逃げるからって、
今日はあきらめたの...テヘッ♪」


「アリスちゃん、すごい、すごい♪」

「うん。とうさんのおかげだよ」


「今日はママとパパをお願いね」




「ふ~っ。15分でギブアップ」


「これは、ライアー」


「こうして聞くと、
天にも昇る気持ちになるわよ」


「ポロロ~ン♪」

「うん。天空を歩いてるみたい」


「今度、幣立神宮で
ライアーの演奏会があるから、
行ってみたら」


「行ってみようかな」


最近お気に入りの蕎麦屋さん、
小国町「手打ち蕎麦巴」さん。


※田舎蕎麦




※天然しめじの天ぷら


※古代米おむすび


※くるみ汁


生きてる。

私、生きてる。

この南小国(天国村)に
やって来るまで、
もうずっと、私は生きる気力を
失くしていた。

生きている意味なんてないと思った。

こんな自分には、
生きている価値なんて
ないと思っていた。

だけど、
天国村の人たちのおかげで、
少しづつ絶望の中から
顔を上げることができた。


気がつけば、
頭の上には青い空があって、
太陽の光を浴びて、
頬に風を受けて、
土の上に自分の足で立っている。

美味しいものは美味しいと感じて、
奇麗なものを奇麗だと感じて、
心と身体が、自然に
「生きたい」と感じている。

これは、ただの酵素だろうか?


本当に
魔法の酵素なんじゃないだろうか?