それから... | 続・阿蘇の国のアリス
台風18号が
高知県に再上陸した
午後5時頃。


阿蘇地方の雨と風が止みました。


「サラパパさん、
私たちはだいじょうぶだよ」


ママとパパは、
早速私を連れて
街まで買物にでかけました。






「これが犬だって、笑っちゃう。ププッ♪」


2軒目はママが大好きな
鶴屋フーディワンでした。








ごく短い時間ですが、
アリスの目が昔の輝きを
とりもどすことがありました。

嵐の雲が割れて、
ひとときの光がさしたのです。


身体は不自由でも
意識ははっきりとして、
頭の回転だって以前と
それほど見劣りしません。


そんなとき、
ぼくたちは必至で話しました。

たくさんの思い出、
現在の気もち、
これから先に望むこと。


「ねぇ、パパ。
私たちの夢はまだ果たせていないね...」


「耳川で大ヤマメを釣ること」




「それから...」


「祖母山系でニホンカモシカを
見つけだすこと」


「それから...」