青い蜂はどこ? | 続・阿蘇の国のアリス
パパは目が覚めると
友だちのブログを読み始めました。


「アリス...
たくさんの友達が応援してくれてるよ」


ママはジュジュかあさんからいただいた
人生の楽園おはぎを食べました。


「コーヒーおはぎが一番かな♪」


私はきょうも寝たきりアリスちゃんです♪


「ん?何か気配がする...」


「あっ...!?」


「アリスちゃん、ジュジュだよ♪」


「きてたんだ♪」


「ここが、お梅さんとフー子さんの
新しい愛の巣なんですね」

「ジュジュかあさん、
キャットタワーありがとうございます」


ジュジュくんファミリーの
夏休み一日目は、
「幸せを呼ぶ青い蜂」
ブルービー探しから始まりました。


ブルービーが飛んでくる
「葉祥明阿蘇美術館」は
熊本地震で被害の大きかった
南阿蘇村河陽地区にあります。


「見つかるといいね」






雨上がりの午後のことでした。


ぼくたちは森の木陰で休みながら、
とりとめのない時間を過ごしていました。


「青い蜂、いるかな」


なにげに目の前の草むらを見つめると、
一匹のクモが、糸を張っていました。


クモは雨に濡れたのか、
雲間から射し込む陽を受けて光っています。


そしてゆっくりと、
美しい糸を織っていました。


そんな何でもない風景に、
ぼくはいつもひきつけられました。


その土地に特別にあるものではなく、
どこでも共通するもの...。


結局、青い蜂は見当たりませんでした。


「また来ましょう!幸せを探しに」




「青い蜂、いた?」