魔法使い? | 続・阿蘇の国のアリス
「私がもちなおした訳」...

みんなには黙っていたんだけど、
じつはもうひとつあるんだ...。

それはとっても不思議なお話なの。

先月、大分の陽目渓谷で
遊んでいたときのこと。

ひとりの老婆が
突然森の中から現れて、
横たわる私と
パパとママに近づいてきたのね。

そしてこう言ったの。

「あなたは神様を信じますか?」

パパとママがうなずくと、
老婆は目を閉じて
ゆっくりと語り始めたわ。

「あなたたちが住んでいる場所はどこ?
お名前は?
......
あなたのおうちが建っている場所は、
もとは神社だったようね。
龍神様、水神様、
巳の神様、地主観音様が
住んでいらっしゃるわ。

そのことを、
あなたたち家族に伝えたくて、
アリスちゃんは病気になったようね。
神様からのメッセージだったのよ。

だから、
これから良いお導きがあるよう、
私が神様にお願いをしておくから。
安心しなさい、もうだいじょうぶよ。
ママのこともちゃんと伝えておくから」

老婆はそこまで話すと、
滝のある方向へスーッと消えていったわ。

それから何日かして、
私は奇跡的に回復したの。

ママも元気だし...。

なんだか不思議でしょう。

「あの老婆は
魔法使いだったのかもしれないね」

パパはいってるわ。

でもママはね、
ほんとうにもとは神社だったのかどうか、
知り合いの不動産に聞いて確かめるそうよ。

「魔法使いにしとけばいいのにね」

って、私とパパは話しているところ...。