会議の日 | 続・阿蘇の国のアリス
会社の会議が終わると、
皆が励ましてくれました。

おかげで、少し元気が出ました。


「深夜1時、パパに
オシッコに連れ出されたとき、
とてもつらくて、
内心では泣き叫んでいたんだ。
もう終わりだ。
私死んじゃうんだって。
でも、パパが私と一緒に
雨に濡れてくれていたから...」

「そうだったの...ぼくたちも、
これからもずっとそばにいるから」


パパとママの夕食は、
「だいこんや」さんの赤牛丼でした。




「だいこんや」さんから帰ると、
また、元気が出ました。


ヤキトリが来ていたのです。


パパとママは
ヤキトリを見ても、
なぜかちっとも驚きませんでした。

まるでヤキトリが来ることが、
わかっていたかのようでした。

「ぼくは決して柵に穴はあけてませ~ん」

「コッ、コッ。パパ、ありがとう♪
おかげで、また、アリスちゃんに
会えるようになったよ」


境界の桜が全身を震わせ
私になにかを訴えかけてきました。

私はしばらく
世界そのもののように
大きな一本の木を
見上げていました。