草泊まり | 続・阿蘇の国のアリス


いちごを持って、
「ボンジュール」さんに行きました。


「パパが、アリスちゃんの頭を
マッサージしてる...」


「あっ、アリスちゃん寝ちゃった」


「...家政婦の猫はミタ」






ボンジュールさんを出た後は、
アスぺクタにある
「草泊まり」で遊びました。


「アリス、おいで。気持ちいいよ」


まだ車が通る道がなかった時代、
秋の干し草刈りの時...


集落から山の上の草原に
通う手間を省くため、
人々は、草原に草で小屋を建て、
寝泊りしていました。


それが、
「草泊まり」と
呼ばれるものです。


「さくらままさん...私、元気です!」


日照時間の短さは、
冬のもつ負のカードの中で
一番つらいものに感じます。


しかし、
そんな暗い冬にさえ
人々は光を見出してゆく。


ママはその日、
5年近く着ていたダウンにかわる、
新しいダウンを買ってもらいました。

「よかったね。
着替えたりスズメになれて...」


やがて冬至が過ぎると、
人々の気持ちに
小さな明かりが灯る。