荒野のシカ | 続・阿蘇の国のアリス
モミジの木の下で
バナナのようなフンをしたら
旅の始まりです。


「サラパパさん...出、た」


「ボワ・ジョリ」さんにゆくと、
そこも、モミジで真っ赤でした。

「アリス、ママ。
せっかくだから、
記念写真を撮ろう!」

「パシャ」


ここに帰ると、
心も身体もリセットされるようです。


「ムシャムシャ♪」


「アリスちゃん、またね~♪」


ランチの後、
三人で南阿蘇を流れる
白川にゆきました。


「花の慶次~♪」


久し振りに
花の慶次にもなれたし、
モグラにもなれました。


やがて、
ある足跡を見つけました。


...シカの足跡です。


それはまっすぐ白川を横ぎっていました。


私のなかにはしばらくたっても、
そのことが頭から離れませんでした。


その足跡の主は、
なぜ川を渡ったのだろうか...。


そのことが
どうにも不思議で
なりませんでした。

自然とは、世界とは、
面白いものだなと思いました。


「アリス...お前も太ったな」


「うん」