西原村の草原に寄りました。
「ママ、あれ何？」
「チョンマゲよ！」
「ほんとだ♪」
そんなことをしていたら、
ママとパパは病院に遅刻しました。
「ママ、がんばってね！」
「おそらくだいじょうぶでしょう...」
「お、そ、ら、く？」
「はい。
ヤキモキさせてすみません。
血管か、がんか分からないのです。
３ヵ月後、もう一度検査をお願いします。
他は順調です」
ママは先日のＭＲＩ検査の結果と、
今日の検査結果を先生から知らされました。
「パパ、ごめんね。
心配ばかりかけて...」
「いいよ、いっぱいかけて。
ママもアリスも。
僕はそのために
生まれてきたんだから」
「ありがとう...」
ママとパパは、病院の後、
和風喫茶に行って、
それからお花を買いました。
「ママは、アリスちゃんは、
どうですか？」
「二人とも、何とかやってます」
ママは、ウインターコスモスと
ノコンギクを選びました。
夜は、
「阿蘇熊本空港ホテルエミナース」で
予定していた
かにバイキングです。
釣りキチ店長と
お梅とフー子もやって来ました。
「ジャーン♪」
きっと、私たちには、
多くの選択などないのかもしれない。
それぞれの人間が、
行き着くべきところに、
ただ行き着くだけである。
その日五人は、
かにを２５人前たいらげました。
これは記録だそうです。
中でもフー子は、
一人でかにを７肩と、
パンナコッタ１０個を食べました。
もちろん、これも記録です。
「忘年会はここにしょう！」
パパが言いました。
バイキングの後、
わたしは久し振りに
全力で１キロ走ることができました。
きっと誰かが、どこかで、
わたしにパワーを
くれているのでしょう。
ルーニィさんのブログです
...それから、
ママがわたしの脳腫瘍を、
少しだけ奪ったからでしょう。
「アリスと私は、いつもいつも一緒よ」
