三人の親 | 続・阿蘇の国のアリス
わたしには、
三人の親がいます。


あなたのことを
一番愛しているのは私よ...


とささやくママ。


わたしをいつも
旅に連れていってくれる...


強いパパ。


何たって、
私が一番若くて体力があると
自慢するセイラママ...。


それぞれ自分こそが
一番の父であり母であると
思い込んでいるのです。

出来の良い所は、
すべて自分似ですと互いに
言い張っています。

川の中から魚をくわえてくれば、
「僕に似て名人だ!」とパパが言い、
「オス犬が目の色を変えて
近づこうものなら、
私に似てもてるのよ」と
ママが自慢します。

セイラママに至っては、
「あの食べっぷりは私そっくり!」
と笑いくずれています。

以前、ドッグカフェで、
「賢いワンちゃんですね。
誰に似たのかな?」と
店員さんに質問された時です。

三人は口を揃えて言いました。
「ハイッ!」

「皆さ~ん、少しづつ元気になってますよ~!」