読書感想(206)「錨を上げよ〈四〉抜錨篇◆百田尚樹」 | アルジャーノンにシャンパンを

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ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

錨を上げよ〈四〉抜錨篇

百田尚樹著

幻冬舎文庫

2020.6.2読了

☆☆☆

破天荒に生きてきた主人公も、遂に愛する人と結婚し仕事も順調でやっと落着くかに思えたのに、またまた波乱が・・・。しかも大波乱(笑)。衝動的な行動は相変わらずだが、年齢を重ねるにつれ思慮は深くなり、それは哲学的にすら思えてくる。著者の現在の思想信条は、本作品を書いたころ(30歳前後か)にはすでに形成されていたということですね。しかし主人公(=著者)は恐ろしく頭が良く、半端ない読書量によって極めて高い教養を身に着けていることには感心させられる。超長編小説にもかかわらず、一瞬も退屈することなく読み切れた作品でした。