技能五輪全国大会見学 | アルジャーノンにシャンパンを

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♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

スポーツの世界のオリンピックと同じように、様々な分野の職人さんたちが腕前を競う場として「技能競技大会」というのがあります。その中でも特に23歳以下の若手技能者を対象とした大会が「技能五輪」で、全国大会の優勝者は技能五輪世界大会の日本代表になるという、まさに若き職人さんたちのオリンピックです。

種目は板金、溶接、機械製図、旋盤、左官、大工、塗装、和洋裁、理美容、料理など、様々な分野の41職種。詳しくはこちらを見てね。

http://www.javada.or.jp/jigyou/gino/zenkoku/


先日、この技能五輪全国大会が、千葉の幕張メッセとその周辺の会場で開催されたので見学してきました。



幕張メッセでは25種の競技が行われていて、広い会場は選手と応援の人たちの熱気に包まれてました。


それぞれの種目はパーテーションで仕切られることもなく、通路からは見学自由。



これはCADによる機械製図。PCは持ち込みでCADソフトに指定はなく、いつも使ってるものでいいらしい。



これは大工さんの種目。



課題はこれ。平面図を見て、制限時間内に木材を寸法切りして組み上げます。図面から完成形を想像するだけでも大変だよ。



こちらはタイル貼り。これも図面を基に、色タイルをカットして造形していきます。どの競技も、正確さと速さのハイレベルでの両立が求められます。



美容の種目では、個性的なヘアスタイルで美しさを表現する技術を競ってました。



和裁は畳の上での競技です。ちなみに審査員の方もきちんと和服を着てました。


会場を見て周って思ったのは、女性の参加者が多いということ。しかも左官や木型といった、一見男の仕事っぽい種目にも女性がいたのには驚きでした。とびの種目に出てた子なんて女子高生だったよ。



これは建具職人の女の子。



男前な配管工のお姉さん。


そして、仕事柄もっとも興味のあった電気溶接。

決められた時間内に、課題を仕上げるだけでも相当な技量が必要。さらに正確さと美しさが求められる。作業を進める選手の動きひとつひとつは、全く無駄な動きがなくまさにアスリート。ちなみにこのレベルに達するには、毎日10時間以上練習する日々を最低2年は続けないといけないらしい。さすが、世界を相手に勝負する職人さんは違うなぁ。


今回この技能五輪全国大会を見学して、正直感動しました。課題を造り上げる技術の高さや、作業をする時の洗練された動きの美しさなどはもちろんすばらしいのだけれど、自分の仕事に真摯に向き合い、腕を磨くことに人の何倍も努力している若者たちの真剣勝負を見ていると、思わず涙が出そうになったよ。彼ら彼女らのような若き職人さんが、日本中のあらゆる現場で今も頑張ってると思うと頼もしいの一言。君たちがいる限り、日本の将来は大丈夫だ。

進路に悩んでる高校生やその親御さん、もしこれを読んでたら(いないと思うが・笑)ぜひ技能五輪見学してみてください。そこには、すばらしい選択肢がたくさんあります。