読書感想(68)「影法師◆百田尚樹」 | アルジャーノンにシャンパンを

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♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

影法師

百田尚樹著

講談社文庫

2013.9.24読了

☆☆☆☆☆


アルジャーノンにシャンパンを


下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた主人公。文武両道に秀でていながら、不遇の死を遂げた竹馬の友。2人の運命を分けたのは・・・。上手い伏線の張り方、徐々に分かる意外な真相、そしてラストに向けてたたみかける感動。ちょっと出来過ぎな感じもするけど、百田尚樹らしさ満載の感動作です。

物語は帚木蓬生の「水神 」によく似た雰囲気で、それをもう少しドラマチックにした感じ。ボクとしては好感の持てるストーリーですね。

著者はかつては放送作家として、あの「探偵ナイトスクープ」を作ってたという、そのギャップというか才能の幅広さには驚かされます。

ちなみに文庫版には、単行本には収録されていない終章が付け加えられています。この終章、またひとつ真相が明らかになるとともに、物語の締めくくりとしてとてもいい内容になっています。単行本しか読んでない方は、ぜひ読んでみてください(袋とじになっているので立読みはできません、念のため・笑)。