米海洋大気庁(NOAA)の有害藻類ブルーム(harmful algal blooms・以下「HAB」)予測実験システムにより、米・カナダ国境にある五大湖のひとつ・エリー湖の藻被害が明らかになった。HABは人体や動物に悪影響を及ぼすおそれのある毒素を作り出す植物プランクトンが高密度に増殖する現象のこと。

大多数の米沿岸州で発生しており、人体への健康影響や周辺地域の漁業・観光業における損失など被害コストは年間8200万ドル(約75億円)を超える。特に五大湖では、HABの一種・アオコの発生頻度・期間が増え、皮膚発疹・肝臓障害といった健康被害や、魚の死滅、飲料水における悪臭発生などのリスクが高まっている。

エリー湖周辺では、この予測システムでHABが検出されると、HABの現在の位置や今後の動き、週ごとの発生強度の予測が地域で共有されるようになっている。予測により、いつどこでHABが発生するのかを地域でも知ることができ、人体への環境影響を軽減するための措置を講じることができる。HABの影響を受ける恐れのある他の州でも今後、活用される見込みだ。