4月4日発売のJournal Scienceに書かれている通り、藻類は昨今の温暖化気候を満喫しています。



ノースカロライナ州立大学海洋科学研究所のHans Paerl教授は、藻類を「池のゴキブリ」と呼びます。藻類はいたる所に繁殖し、駆除することが大変に難しい為です。ひどい場所では厚さ30センチ以上の分厚い膜で水面を覆います。

種類によっては人体にも大きな影響を及ぼし、消化器系や神経系、皮膚や肝臓などが対象となります。
この藻類の繁殖を処理するため毎年多くのコストがかけられていることで、重大な人体への影響はそれなりに抑制されていますが、発展途上国では十分な処理が行われない為に人体が影響を受けるケースは少なくありません。

UNC大学環海洋境科学のPaerl, Kenan教授は「これは世界的に重大な問題である」言います。
以前より問題視されていた、富栄養化の進んだことでシアノバクテリア(アオコ)の繁殖が増大していることに加え、昨今の気候温暖かが重なったが現状です。アムステルダム大学のJef Huisman教授は、気温の上昇で藻類の大繁殖が簡単に起こると言います。藻類は水域だけではなく、湿地帯にも発生し、周期的に問題を引き起こしています。また、干ばつが起こると、一般の藻類が枯れてしまいますが、シアノバクテリアは再び干ばつが終わるまで生き続け、最後にはアオコのみの生態系となってしまいます。

気温の温暖化は、今まで藻類の繁殖が無かった寒い地域でも藻類が繁殖させるようになりました。また、従来よりの繁殖地域でも、一年を通して繁殖期が長くなった為に、その勢いは数倍にも増しています。1930年代にヨーロッパ南部で始めに発見された種は、今ではドイツ北部でも大繁殖をしています。

魚やその他の水中生物や植物は、シアノバクテリアに対しては全くの無力です。水面をアオコが覆うことで日光を遮ります。植物はこの時点で活動を続けることは出来なくなります。次に水面を覆っていたアオコが入れ替わりに生と死を繰り返すことで、池の水底にはこれらの残骸が堆積し腐敗をしながら酸素を消費して行きます。水中の溶存酸素が下がる程、水中生物が生息できる環境は妨げられてしまいます。

この大きな問題となっているシアノバクテリアは、地球上で最初に酸素を作り出した生物です。

皮肉なことですが、シアノバクテリアがいなければ我々もこの星には誕生しなかった訳です。しかし、現在はこれらシアノバクテリアによって、飲料水やそれらを消化した魚などの魚介類を食すことで、人体への影響に恐れてしまっています。