高き

(つよ)く 天高く 猿 哀れげに(うそぶ)く (なぎさ)清く 沙白く 鳥飛び(まわ)

無邊の落木は蕭蕭(しょうしょう)として(くだ)り 不尽(つきざる) 長江は滾滾(こんこん)として()たる

万里(まんり) ()(しゅう) 常に客を作り 百年(ひゃくねん) 多病 (ひとり) 台に登る

艱難(かんなん) 苦恨(くはん) 繁霜の(びん) 潦倒(らうたう) 新停 濁酒の盃

 

蕭蕭:もの寂しいさま 無邊:(ひろびろとして)限りなきこと

満里悲愁:つきざる悲しい秋の景色

潦倒(らうたう);落ちぶれた様 新停:新しい禁酒

 

Yoshiのつぶやき】

「登高」は99日の重陽の日に高い山に登ること。

壮大な風景を詠ってはいるが、不遇を嘆く杜甫が見える。

病に疲れ、好きな どぶろく まで禁酒する歎きを新停()

としている。