風急く 天高く 猿 哀れげに嘯く 渚清く 沙白く 鳥飛び回る
無邊の落木は蕭蕭として下り 不尽 長江は滾滾として来たる
万里 恋秋 常に客を作り 百年 多病 独 台に登る
艱難 苦恨 繁霜の鬢 潦倒 新停 濁酒の盃
蕭蕭:もの寂しいさま 無邊:(ひろびろとして)限りなきこと
満里悲愁:つきざる悲しい秋の景色
潦倒;落ちぶれた様 新停:新しい禁酒
【Yoshiのつぶやき】
「登高」は9月9日の重陽の日に高い山に登ること。
壮大な風景を詠ってはいるが、不遇を嘆く杜甫が見える。
病に疲れ、好きな どぶろく まで禁酒する歎きを新停(止)
としている。