夜別

高館灯を張り 酒()た清し

夜鐘残月 雁 帰る声

只言う 啼鳥の侶を求むるに堪えたりと

(いかんとも)する無し、春風の行くを送らんと欲するを

黄河が曲る里 沙を岸と為すを

白馬岸辺 柳の城に向く

怨む莫れ  他郷暫しの離別

君 知るや 到る處 逢迎あり

 

Yoshiのつぶやき】

今もそうだが、中国で東西の移動は、

長距離では、黄河、長江しかない。

巴里へ行くのに、空を飛ぶと、眼下に

見るのは、赤茶けた山と山頂の雪である。

何につけ長江が主役になるのが良く判る。

偉そうに言えば、今の時代の旅行者と唐

の時代の旅行者の紀行とは異なるだろう。