明月天山より出で
蒼茫雲海の間
長風幾万里
吹き度る玉門関
【Yoshiのつぶやき】
この詩は、12行の詩の初めの1/3である。あと2/3に
縷々語るところはあるが、テキストの作者の意向にあわせ、
前半に着目しよう。
天山山脈に月が掛かる。地図で見るとすごい。
北の天山山脈と南の崑崙山脈の間にあるタリム盆地を
ほとんど直線に流れるタリム川は2137kmだが、本州が
すっぽり入るような広さだ。
パリ直行便というのがあって、何度か中国の上を飛んだ。
雪を頂いた山山を見たけれどどれがどれだか判らなかったが
色々想像したものだ。
北から漢が迫って来る。西から匈奴が攻めて来る。玉門関
は要衝だ。明月が出ている。感無量の李白である。