
寒雨江に連りて 夜呉に入る
平明客を送れば 楚山 孤なり
洛陽の親友 如し 相問はば
一片の冰心 玉壺に在り。
冰(ひ):氷、平明:明るい朝、玉壺冰(ぎょくこひ)、辛漸:友人の名
【Yoshiのつぶやき】
長江南岸の鎮江の芙蓉楼で友人の辛漸が帰京するのを送別した
ものである。洛陽親友とあるように、友は洛陽にいる。この時代、文化
の中心は洛陽(黄河の畔)にあり、南京(長江の畔)に左遷されてい
る王昌齢は辺鄙な所にいる感じのようだ。南京(呉)は孔子の世界の
南東端に当たる。漢詩による中国旅行も楽しくなってきた。