盧渓谷
武陵溪の口(ほとり)に扁(こ)舟(ぶね)を駐(とど)めている
漢水は君の向に随(したが)い北へ流れ
荊門に到(いた)り上って三峡に行く
孤(こ)月(げつ)と将(とも)に猿愁に対する莫(なか)れ
【Yoshiのつぶやき】
この時、王昌齢は盧溪で人に別れ武陵溪を北に進み、東に折れて
洞庭湖に向かった。次に長江を西北に荊門山まで進んで更に三峡
まで小舟で旅している。
武陵溪口に小舟を駐し、
溪水を君と共に進み、荊門まで流れる。
荊門山から、三峡に進んだら、
孤月とともに、悲しい猿の声が聞こえるよ。
という詩だ。数百キロに及ぶ長旅だ。
李白にもよく似た詩があるが、日本人には
出来ない船旅だ。思えば、中国の東西の
旅は船旅しか無いことに気が付いた。
中国の上を飛んで欧州へ何度か出掛けたが、
山又山で何も無い様に見えたものだ。