洞庭湖
八月湖水平 涵虚混太清
気蒸雲夢澤 波撼岳陽城
欲済無舟楫 端居恥聖明
座観垂釣者 徒有羨魚情

八月湖水は平(なだ)らか 虚を涵(ひた)して太清は混ず
気は蒸(たちのぼ)り雲夢澤 波撼(うご)かず岳陽城
済(わたら)んと欲すれども舟楫無く 端居(たんきょ)して聖明に恥ず
座して観る垂(つり)釣者(びと) 徒に魚情を羨やむ有り

太清:天の一番高いところ 雲夢澤:うんぼうたく 湿地帯の名称 
楫:かい 聖明:すぐれた太子
【Yoshiのつぶやき】
以前府中から、新島へ飛行したことを思い出した。曇りの日だ
8人乗りでうち一人はパイロットである。パイロットの隣に座って
前方を見るが何も見えない。困るのは海と空との境が(私には)
見えないことだ。空が海に映り全く境界が判らない。上に向かって
いるのか下へ向かっているのか判からない。パイロットには判るの
だろうか? 涵虚混太清ってこんな状態かも知れない。