采蓮
荷葉羅裙一色裁
芙蓉向臉両邊開
乱入池中看不見
聞歌始覚有人来

荷(はす)の葉と羅裙が一色に裁ち
芙蓉 臉(れん)に向かい両邊開く
池中に乱れ入れば看て見えず
歌を聞き始めて人か来る有りと覚る
羅裙(らくん):薄いスカート
芙蓉:はすの花
臉:かお
【Yoshiのつぶやき】
采蓮曲はそのまま詠めば蓮の花を采る少女の歌だけれど
花やいだ景色に男と女が居るのだから艶めかしい想いを加えても
許されるのではなかろうか。
陶淵明、孟浩然、杜甫は堅苦しいが白居易、杜牧、蘇東坡は
平易な歌を詠むとのことです。
蓮の葉の色と、少女のスカートの色が同じ色で、蓮の花が少女の
顔と重なり、少女が池に入れば区別がつかない。声を聴いて初めて
人が居たと判る
なんて、昔の人の方が優雅ではないか。