体は原子という原材料でできているのですが、それの原子をそれぞれの原子を薬品として購入し一定量混ぜ合わせても、人体は上りません。生きている私達の体は、細胞と細胞間質とでできています。原料が原子で、いわゆる生命体としての基本的な単位は、細胞と細胞間質というわけです。体重70㎏ぐらいの人間の体は、100兆個あまりのさまざまな細胞の集合体です。すなわち、100兆個という膨大な細胞の集まりが私達の体です。これらの細胞にはいろいろな種類があり、人の体には約100万種類の細胞があると言われ、それぞれに定められた役割を果たしています。
たとえば、腎臓の細胞は血液によって運ばれてくる人間の体の中で不要になったものを体外へ排出する仕事を日夜し続けています。また唯一の体の中の化学工場といわれる肝臓の細胞は、いろいろな働きをしますが、その中の一つの働きとして、お酒を飲んだり、薬を飲んだりした時の解毒作用の役割を受け持っています。このような働きをする肝臓の細胞を「肝実質細胞」とよんでいます。肝臓の実質細胞は、腸の壁を通りぬけ、血液によって運ばれてくる栄養分の中から、必要な素材を取り込んで、体に必要な物質を作り出したり、余った材料を貯蔵したりする働きをしています。また、肝臓には、クッパーセルといって、実質細胞と全く異なる役割を果たしている細胞もあります。此の細胞は、腸を通って血液の中に送られてくる割合大きなもののうち、体にとって無用な遺物を食べてしまいます。すなわち、血液中の大形の異物の掃除をしています。このクッパーセルは、星のような形をして肝臓の中にある血管壁についていることから「星細胞」とも呼ばれています。
それぞれの細胞には、それぞれの寿命があるのです。
【Yoshiのつぶやき】
細胞の寿命について、これからも出て来るけれど、細胞の寿命って何だろう。もともと、精子と卵子が結合し、生命が誕生したはずだ。一つの細胞が増殖し、100兆個になり、色々な役割を持ち、ある細胞は己の矢悪割りを終え壽命が尽きるのだけれど、人は立派に生きている。ちょっと異なる話かもしれないけれど、例えばクロレラという微細藻がある。あるクロレラが2つに分割して、新しいクロレラが生まれたとしよう。初代のクロレラ、C君だ。C君はさらに分割し、2代、3代のクロレラを造り、あっという間に無数のクロレラになるのだけれど、この場合クロレラC君の寿命はどうなるのだろう。
話を戻そう。1個の受精細胞が、分割して2個になり、どんどん大きくなり、その内白血球となり、赤血球となり、るれていきます。
(「細胞を読む」山科正平 ブルーバックスより)
細胞は薄い膜に包まれており、上の図のごとく色々な細胞が隣り合って体を構成している。
細胞の寿命は、
脳神経と心臓の筋肉 一生(1回限り)
白血球 2週間
赤血球 3ヶ月
肝臓 55日
腸 1日半
