消費税35%ってどんなこと。貧乏人から35%も消費税を取って、死んでもらおうってこと。そうじゃないんだ。このままいくと、ハイパーインフレになって、想像もできないくらい無茶なことになるから、財政を再建しつつ、ハイパーインフレより少しはましな解決法を探そうとするものです。

もうみんな、アベノミックスが夢まぼろしであることは判ったと思う。

 

日本の国家予算を見れば、どれくらい財政状況改善しないといけないかはあ一目瞭然です。

特別会計を別にすれば、歳出はほぼ90兆円です。これに対して税収は40数兆円で、残り45兆円ほどは国債の新規発行によってまかなわれています。ということは、国債残高がこれ以上膨らまないようにするには、毎年45兆円分の穴埋めをしなければなりません。しかも、債務残高はすでにGDP200%を超えているため、45兆円を補填しただけでは残りの債務の金利負担が膨らんでしまう。財政収支を改善しなければなりません。15-25兆円が必要です。つまり、合計70兆円ぐらい必要です。

日本のGDPは約500兆円ですから、70兆円はその14%に相当します。

消費税に換算してみましょう。先の26年度予算で、消費税収入は15.3兆円です、税率が8%ですから、この比率で70兆円を確保するには消費税はおよそ35%(70x8/15.3)となります。しかもこれはほぼ永久に固定しなければいけません。

GDPに対する公的債務の比率が60%になれば、日本経済は健康体になったと言えるので60%にすることが最終目的なのです。

消費税が35%になったら、世の中がどう変わるかとの試算があります。Gary Hansenと    

S. Imrohorogluの “Fiscal Reform and Government Debt in Japan”という論文です。消費税が35%になったらどうなるか試算したところ、社会全体として 消費水準が1.4%ほど落ち込む程度で済むというものです。このモデルは、消費税が35%引き上げられたとしても、それは巡り巡って自分たちの生活向上に役立つというものです。モデル正否はよく判りませんが、スウェーデンなど北欧の福祉先進国の消費税率は25%ぐらいでとても高いことをみると非現実的ではないのかも知れません。

 

国債残高

 

ちょっと見てもこれではどうしようもない気がする。

2014-12-17 Yoshi