国の財政には、歳入と歳出があります。また会計には、一般会計と特別会計の2つがあります。
特別会計は、「受益と負担の関係を明白にするべし」という考えで作られたもので、エネルギー対策など19あります。
特別会計は、社会保障給付費と国債償還費を含めると、特別会計の合計額は、約195兆円です。一般会計は97兆円ですから、特別会計は一般会計よりはるかに多い金額です。
一般会計の他に特別会計があり、特別会計が一般会計の2倍もあるのは異常ですが、時間がないとの理由で、特別会計の内容を国会議員によるチェックはほとんどなされない現状です。
社会保障費のすさまじい増加は驚くばかりだ。国家の歳入と歳出との差を賄うための国債の新規発行と社会保障費との合計がほとんど200兆円というのは、一体全体どうしたものか。
ことの発端は、戦前に遡ります。軍の予算が特別会計で好き勝手していました。特別会計が一般会計を上回るようになったのは昭和40年代です。その主因は社会保険費なかでも、年金特別会計が巨大化したことです。
上の図は平成26年度の国家予算の内訳です。社会保障費(31.8%)、国債費(24.3%)、地方交付税(16.8%)を引き去ると、残りはわずか、消費税を2%上げることがどれほどありがたいか判る気がします。特別会計には赤字というものは無く、一般会計から特別会計に貸し出しを行います。各省庁の省益、関連業者の利権、政府の都合がもつれ合い、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈する政治取引の場となっています。