気候変動のインパクト(北アメリカ)
その1:雪と氷、河と湖、洪水・干ばつ
◍西北・北アメリカの氷河の縮小:確信度/高 原因/主として気候変動
◍西・北アメリカの春の残雪(snowpack)中の水量の減少(1960-2002):確信度/高 原因/主として気候変動
◍西・北アメリカの雪とけ水が支配する河川の水量ピーク時期が早まった:確信度/高 原因/気候変動他
◍北アメリカの中西部と北東部河川の断水が増加した。:確信度/中 原因/気候変動の影響は僅か
その2:樹木エコシステム
◍分類上で、生物気候学変化と種分布移行高度の上昇が顕著である。:確信度/中 原因/気候変動
◍針葉樹林とツンドラで野火の頻度が増えている。:確信度/中 原因/気候変動
◍特定の地域で、樹林の大量死と昆虫による侵害が増えている。:確信度/低 原因/気候変動の影響は少ない。
◍北米西部とカナダの北の森林で、野火の活動性が強くなり、頻度が増え、期間が長くなり、燃焼面積が広がった。傾向は土地利用の変化、火災管理の問題を超えている。:確信度/中 原因/気候変動も一因
その3:海岸線の浸食と漁獲の変化
◍北大西洋魚介種の北方への分布移行:確信度/高 原因/気候変動が主な要因
◍北アメリカ西海岸に沿ってムール貝ベッドが移行した。:確信度/高 原因/気候変動が主な要因
◍北太平洋でサケの移動と生存状況に変化。:確信度/高 原因/気候変動
◍アラスカ、カナダの海岸線の崩壊。:確信度/中 原因/気候変動
その4:食糧生産/生活
◍カナディアン極地での貧困層の生活のよりいっそうの貧困化。:確信度/中 原因/気候変動
【Yoshiのつぶやき】
縁あってアメリカには何度も行っているし友人も多い。地球温暖化を語るにあたって、ブロアー諸氏はこの問題の解決にあたってアメリカはどう関わるか? 別の言い方をするとアメリカの実力はどのくらいだあろうとお思いだろうか?
アメリカは世界で一番炭酸ガスを放出しているけれど何もしていないとかお思いではなかろうか。それは間違いだヨ。そもそも太平洋の真ん中のハワイ島のマウナ・ロア山のてっぺんに、30mの鉄塔を建て、キーリング博士が大気中の炭酸ガス濃度の測定を始めたのは1955年のことだ。Yoshiも1987年に車を運転し現場を訪問したと前にも書いた。1955年から現在まで、絶え間なく観測を続けているのはご承知の通りだ。
言いたかった事は、後にも先にも、一番研究し、時間も、お金も、ダントツに研究しているのはアメリカだと言うことだ。
アメリカ西海岸にMussel beds(ムール貝群生地)がある。ちょっと見にくいけれど、一つ一つがムール貝だ。自然界で、牡蠣だとか、ハマグリだとか、最適な海水温度のところで、群生する。
群生地が北上している。サンフランシスコで沢山とれたダンジネスクラブが獲れなくなり今はオレゴンで獲れる。
北太平洋からサーモンが減っている。鮭好きには大変困ったことだ。
